コラム
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2024/4/5
1910    小学4年生の感想その2

「宗光と龍馬 未来への伝言」の卓話を聴いた親子との話の続きです。

「私は子どもの感想を聞いて、そしてもっと凄いことに氣づきました。片桐さんの話は幕末という私達が誰も体験していないモノクロの世界を、現代を生きている私達にも分かるように色彩をつけて伝えてくれていることです。

モノクロだと感じないことでも、色をつけることによって分かりやすくなります。話には種類があって、モノクロの話と色彩のある話があることに氣づきました。子どもに興味を持ってもらうためには、子どもに分かりやすく伝えるためには色彩のある話をしなければならないのです。

坂本龍馬も陸奥宗光もその生きた時代を私達は知りませんが、片桐さんは幕末の出来事が現代に続いていることや、当時、生きた人達の価値が現代の価値とつながっていることの対比を上手にしてくれるので、色を鮮やかにしてくれます。写真や雑誌はカラーの方がモノクロよりも見やすいように、歴史の話をカラーにしてくれるのです。だからとても聴きやすいし、偉人が活躍した様を現代に活き活きと蘇らせてくれるのです。

私も学校の先生の話や政治家の話をたくさん聞いてきましたが、カラーに仕立てた話を聴いたのは初めてです。そして子どもが大人の話に興味を持って飽きることなく最後まで聴いたのも初めてでした。

子どもは陸奥宗光さんのことを調べたいと話していますし、幕末の歴史を学びたいと話しています。そして今日、片桐さんに会えると聴いて、とても楽しみにしていました。話ができる時間を作ってくれてありがとうございます」と話してくれました。

僕は来てくれた子どもさんに話しました。

「この前は話を聴いてくれてありがとう。お母さんから楽しかったと聴いたので嬉しく思っています。この前は大人の人を対象にした卓話だったので、時間が限られていることから少し早口になり内容も難しかったと思うので、次は陸奥宗光さんのことも含めて、もっと理解できるように分かりやすく話すからね。お母さんと一緒に話を聴いて下さいね」と話したところ、「うん」と頷いてくれました。

お母さんは「先ほども伝えましたが、この子は嫌なことは嫌だとはっきりと言いますし、退屈であれば『もう帰る』とはっきりと言います。片桐さんの話はとても楽しかったと言っていますよ」と答えてくれました。

「宗光と龍馬 未来への伝言」の卓話を終えた時、僕に課せられた重大な役割を果たし終えたように感じ、とても気持ちが良くなりましたが、今回、母親から子どもが卓話を聴いた時の感想は、心にビタミンをもらったようで心が元気になりました。

教科書に書かれていないような幕末の話を小学4年生が興味を持って聴いてくれたこと。しかもこれからの読書や勉強につながっていることを嬉しく思います。卓話の後、親子でお礼と挨拶に来てくれたことに感謝していますし、ほんの少しでも影響を与えられたなら尚更嬉しいことです。