コラム
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2024/2/29
1897    能登半島被災地への支援物資搬送

令和6年2月24日の日曜日の午後に積み込み作業をした輪島市への支援物資を、積載してくれた谷口通商さんが無事に被災地の体育館に届けてくれました。谷口さんは日曜日の夜から輪島市に向けて走り、月曜日の午前9時には輪島市指定の体育館に支援物資を届けてくれたのです。一晩中トラックを運転してくれた谷口さんに心から感謝しています。

しかもトラックでの搬送はボランティアで、運賃に関しては「みんなが被災地に届けるための支援物資調達のために資金を出し合っている行為なのに、そこで僕が運賃をいただいたら支援になりません。僕が支援に協力したことにならないので運搬はボランティアで行います。それは家族からも『今回、お金は受け取ってはいけませんよ。ボランティアで行ってください』と強く言われています」と話してくれたのです。

いくらボランティアだと言っても、和歌山市から輪島市まで夜間にトラックを運転して運ぶことだけでも大変ですし、輪島市までの道路事情が分からない中、一人で走ってくれたのですから、ボランティアの域を超えていると思います。

和歌山市の仲間が集めた支援物資を輪島市に届けるために運送会社に依頼したのですが、仕事であっても引き受けてくれるところがなく、谷口通商がボランティアで引き受けてくれたのです。

しかも「従業員は仕事で忙しいから手伝わせるわけにいかないので、輪島市までは僕が運びます」と社長自らが運んでくれたのです。それも月曜日に輪島市に運んでくれた翌日、つまり本日から三日間、新潟県に出張だったのです。

2月24日の日曜日の午後に和歌山市内で支援物資をトラックに積み込み、その日の夜間にトラックを運転して輪島市に入ってくれました。2月25日の朝に輪島市内の体育館に支援物資を引き渡し、谷口さんは和歌山市に戻りました。もちろん、この日の宿泊はトラックの中です。

そして2月25日からは新潟県に出張ですから、自宅で休養する時間もなく移動したのです。谷口さんは「僕も支援をしたかったので被災地に行くという良い経験ができました」と言ってくれましたが、一人で夜通し運転して運んでくれたことに、申し訳ない気持ちでいっぱいです。まさかボランティアで運んでくれるとは思ってもいませんでした。

社会奉仕や社会貢献と言いますが、中でも大災害が発生した時に支援行動をすることは身心とも、金銭面も含めて大変なことです。被災地支援のボランティアは、関わる人の温かい心が通っていると思います。

被災地の支援には様々な姿がありますが、今回の和歌山市から輪島市への支援物資の運搬作業と運び込んだ日のみんなの気持ちには感動しました。被災地の置かれた現状からするとほんの小さな行いだと思いますが、支援物資を届けるまでの時間と行動には関わった人の温かい心がいっぱい詰まっています。

段ボールを開けて取り出した支援物資から私達の温かい心を感じてくれて希望を抱いてくれるなら嬉しいことです。

まだまだ被災地へのボランティアは続けますが、私達の心を届けられたことを嬉しく思っています。