842. 未来学

初めて聞くタイトルです。愛知大学で未来学の講座があるようです。未来三角形というおもしろい力の解説があります。未来を作り出すのは三つの力が要因になっているというものです。

ひとつは現在の推進力です。これは分かります。現在、何かに向かっていることが物事を実現させてくれる力になります。それを推進力と呼びます。立ち止まっていると摩擦が重く感じるので、推進力を得ることはできません。今の状態から脱出しようと思った瞬間に心に推進力は訪れます。心に描く明確な目標があれば推進力は加速していきます。具体的であるほど推進力は弾みがつきますが、描く絵が不明確だと推進力は鈍ることになります。不明確なものは正確に描くことはできないからです。つまり現在の推進力とは、描きたいものが決まっていて、それが詳細に見え、描ける力なのです。


次は過去からの重力です。過去に起きたことや経験は重力となります。重力がなければ私たちは生活できる環境にありませんが、重力が強すぎても重さに引きずられてしまい動きが鈍くなります。過去からの重力が大きすぎると現在の推進力は減速することになります。これは後になるほど重力は重くなります。就職した後は会社を辞めることは困難になります。結婚したら離婚することは困難になります。何かのしがらみを持つと、断ち切るのは困難になります。このように、過去の大きな出来事は全て重力となって自分の身体と心に影響を与えています。適切な重力は必要ですが、必要以上の重力を抱えると思うように動けなくなりますから注意が必要です。


そして最後が未来からの引力です。そう未来に向かう途中に引力がやってきます。未来からの引力が強ければ強いほど、現在の活動が具体的に実現されていくのです。

それは未来が結果を知っているから、早くその結果の地点にたどり着かせようとしてくれているようです。未来から現在を見ることができると、きっと自分で自分を歯痒いと思う筈です。「そんなところで立ち止まっていないで、恐れずに動き出すべき」だとか、「考えないで活動していれば早く目標が達成できるよ」とアドバイスが送れる筈です。結果が分かっているのですから恐れることはありません。未来からの引力、つまり自分からのアドバイスに沿って動けばよいのです。

おもしろいことに、未来を暗く考えると自分の未来は暗いものになります。反対に未来明るく考えると、訪れる未来は明るいものになります。明るい未来を引き寄せるか、暗い未来を引き寄せるのかは自分次第です。

以上のみっつ。現在の推進力を得ること、過去の重力から脱皮すること、そして未来からの引力を引き寄せることを備えると、思いは実現しているのです。今できることは、目標を持って現在できる活動を行うこと、そして過去の重力を恐れないこと、描いている未来が訪れている引力を感じることです。


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