833. 告別式の挨拶

本日は公私とも大変お忙しい中、葬儀告別式、前日の通夜式にご会葬いただきました皆さんに心から感謝申し上げます。ありがとうございました。後藤利幸さん、私たちにとっては玉三郎さん、または玉ちゃんといった方が、馴染みがあるかも知れませんが、他人の幸せのために生きた人生でした。私も何十回と福祉施設への慰問にご一緒させてもらいましたが、入居者の皆さんの笑顔と幸せそうなお顔に接して、踊りと歌を通じて本当に幸せを運んでいる人だなぁと思っていました。

 玉三郎さんの目標は福祉施設への慰問活動1,000回達成でした。慰問活動の最中、常に「1,000回の慰問を達成できたら死んでも本望です」と話してくれました。
私は「死んだらダメですよ。玉ちゃんを待ってくれている人がたくさんいるから、体調を整えて、健康でいて1,000回を達成しましょうね」と話していました。

 玉三郎さんの慰問活動の記録は965回で止まることになりました。最後の慰問活動は平成22年6月23日、今から丁度一ヶ月前のことでした。最後の慰問活動を終えた翌々日、入院することになり、その後は慰問活動することなく本日を迎えました。踊りと舞台に賭けた幸せな人生でした。

 そして皆さんもお気づきになっているかも知れませんが、お亡くなりになった7月22日、病院の部屋に和歌山市長から感謝状が届けられました。これは福祉施設への慰問活動の功績を称えたものでした。

 玉三郎さんがお亡くなりになったのは午前8時過ぎで、感謝状が届けられたのはその後でしたから、玉ちゃんは感謝状を見ることなく天国に旅立つたのです。しかしご家族の皆さんが感謝状を受け取り、大いに喜んだと聞いています。家族の喜びが天国の玉ちゃんに伝わって、天国の玉三郎さんは大いに幸せを感じてくれたと思っています。

 皆さんの幸せのために踊り続けて良かった。そう思ってくれている筈です。玉三郎さんは天国に旅立たれましたが、ご家族の皆さんがここにいます。玉三郎さんの生前のお付き合いと同様に、残されましたご家族の皆さんとも、今までと変わらず一緒に交流を続けて欲しいと思います。

 本日は大変お忙しい中、参列いただきましたことを心から感謝申し上げ、皆様への挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。


 本当に素晴らしい告別式でした。そして尽くしてきた皆さんに見送られた素晴らしい人生だったと感じています。きっと天国でも踊りを続けているに違いありません。何十回と福祉施設への慰問活動にご一緒させていただきましたが、今は、天国からの贈り物だったような気がしています。歌の出番が来る前のいつもと違う緊張感、懐かしく感じます。

 もう一度、一緒に慰問活動をしたかったなぁと、心の底から思っています。それが残念です。心からご冥福をお祈りしています。

 天国でゆっくりとおやすみなさい。


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