736. 幸せの条件 
 人生で最も幸せなことは次の四つだということのお話です。

 人から愛されること。人から褒められること。人のためのお役に立っていること。そして人から必要とされていること。この四つが究極の幸せだというのです。思い返すと他の人から感謝されることが幸せを感じる瞬間であり、感謝されるのは相手のために何かを行ったからです。自らの大切な時間を相手に差し出すことで感謝されるのです。最も大切な時間を相手のために使うのですから感謝される筈です。

 そして究極の幸せとは、良く見ると、実は働くことによって得られることばかりです。働くことで褒められる、働くことで他人のお役に立っていることを実感する、働くことで誰かから必要とされる、そして働くことによってお客さんから愛されるのです。

 幸せとは遠くにあるものではなくて、探し求めるものでもなくて、働くことで心に感じられるものであり、得られるものなのです。働く機会があるとこは幸せをつかむ機会を与えられているようなものなのです。働くことは幸せを感じること、そして幸せを感じられることは生きていることなのです。働くことイコール生きることだと言えるのです。

 幸せとは探し求めて彷徨い歩くものではなくて、今ここにあるものなのです。今の働いている、そして生活している瞬間を大切にすることが幸せなのです。恐らく、働ける環境がはく奪され、今の生活もはく奪されるとしたら、今の生きている瞬間がどれだけ幸せであったかを知ることになるのでしょう。
 そんな幸せな瞬間に不平不満が満ちているとしたら、幸せは永遠に訪れません。今、感謝の気持ちを持ち他人に尽くせる環境があるとしたら、気付きにくいかも知れませんが、それが幸せなのです。

 今が幸せでなかったら、心構えを変えない限り幸せは訪れません。今が幸せと思っていなかったら、心構えを変えると幸せが訪れます。不平と不満ではなく感謝と希望の心構えになるだけで幸せになります。
 そんなことはないという人がいると思います。それは二日や三日、感謝と希望の気持ちを持ったつもりになっているだけです。何も変わらないと思うので、三日目からは不平と不満に満ちた日に戻るのです。二日や三日では何も変わりません。毎日、感謝と希望を思うことが必要なのです。

 英語のフレーズを覚えるのに2〜3回音読しただけで覚えたつもりになっている、或いは、2〜3回、音読しただけなのに覚えられないと諦めてしまうのと同じです。英語のフレーズを覚えるためには最低50回音読すること、80回音読して初めて自分のものとして感じられるのです。

 幸せを感じるためには、感謝と希望の気持ちを80日間持ち続けることです。やっとそこから始まりです。心構えを変えてその気持ちを持ち続けることで、同じ生活環境であっても幸せを感じられるのです。

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