企業が求めている人材は営業ができる人材、財務に強い人材、技術力を持った人材、そして現場の人材です。事務職を希望する人が多いのですが、事務職を希望する理由が、営業が嫌いだとか、現場が厭などの理由で事務職を希望しても就職は難しいのです。企業が求める人材に合うように自分を変える必要があるのです。
そして企業が求める人材になれるように就職時期から逆算して、能力を身につける努力が必要なのです。例えば、企業が英語力を求めているとして、今直ぐ英語が話せるまたは活用出来る人材と、今は英語は出来ないけれども3年後には英語が出来ると思われる人材が就職試験を受けに来た場合、企業の立場であれば、どちらを採用するのでしょうか。答えは明確です。今現在で英語を操れる人材を採用します。今は話せないけれども3年後の成長に期待をかけて採用してみようか、と思ってくれる企業はまずないと思う方が良いのです。
お分かりかと思いますが、今の自分の能力が自分の全てなのです。将来の伸びしろがあるとしても、不確定要素の人材を求めてくれないのです。3年後、英語が話せるようになった時に就職試験を受けなければ、希望の企業に入ることは出来ないのです。ですから今英語を活かした企業を受験しようとする場合、3年前から英語の学習を続けてこなければならなかったのです。
企業が評価するのは今の自分の能力だけです。受験者側からしても、今の自分の能力以上のものを面接で発揮できる筈はないのです。過去から積み上げてきた結果形である今の自分が現時点の自分の全てなのです。ですから何も特別な技能がないので、とりあえず自分で事務職に就こうかと思っても、企業は能力が身に付くまで事務職であなたをおいてあげようと思ってはくれないのです。
企業に勤めるためには企業が求めている能力を見に付けておく能力である営業や財務、技術力を身に付けておく必要があるのです。企業が求める人材と受験者側の能力にミスマッチがあるとすれば、何時まで経っても需給バランスが取れる筈はありません。
営業に長けている方と話したところ、簡単なことですが一部ノウハウを披露してくれました。必要なものは情報収集力と実行力です。如何に早く売り込みに必要な情報を把握するか、把握した情報に基づいてお客さんのところに行けるかの二点にかかっています。
企業が求める人材になるためには、普段からの努力が何よりも必要なのです。
しかし最近は、考えられない求職者がいます。自宅から職場までの距離が遠いので、紹介してもらった会社に行かないことや、週に二〜三日だけ自分の希望する日に出勤したいと言って仕事に就けなかった人も現実に存在しています。しかも給料の要望は高くて扱いは正社員希望です。このような自分本位の就職活動は考えられないことですし、これらの態度の人は、絶対に企業は採用してくれません。
雇用問題を議論する時には、自分がこの問題を論じられるだけの能力を身に付けておきたいものです。