紀峰村塾の山本文吉さんは本当に素晴らしい方です。私財を投げ打って21年間も障害者の就労支援活動を続けています。障害者の方は高校を卒業した後に、残念ながら行く場所が狭められている現状があります。本当に残念なことですが、社会に居場所がなくなっている現実が横たわっています。
そんな子ども達のために和歌山市山東の山に学舎を建設し、社会で生きるための就労支援を行っているのです。そして適合できなかった時には、何時でも戻ってこられる体制を整えています。この取り組みに関しては、行政からの支援や補助は一切受け取っていません。地方自治体も入り込めない分野に取り組んでいます。
このような素晴らしい取り組みをしている人が近くにいることを今まで知りませんでした。山本さんとの出会いに感謝し、これからの展開も楽しみにしています。
山本さんから励ましの言葉をいただきました。山本さんの人柄が分かることなので紹介いたします。
先日、山本さんが紀峰村塾の活動について話してくれました。山本さんは元学校の先生ですから、会場を眺めると誰が真剣に聞いているのか、聞いていないのか全て分かるそうです。それは態度、目線、雰囲気などからほぼ分かるとのことです。有難いことに「私の話を最も真剣に聞いてくれていたのがあなたでした」として、「そのことを伝えたくて連絡をしました」と話してくれました。
気持良く聞けた内容は、話をする方も気持ちが良いものです。誰が聞いてくれているのか、そして真剣に聞いている人がいてくれるだけで話の内容は違ってきます。会場の反応が良いと、話す方は相手に何かを伝えたいと真剣な話に展開していきます。会場の反応がいまひとつだと、話は曖昧なものになってしまいます。話の内容が良いのか良くないのか、話す方も問題でありますが、聞く方にも要因があります。対話のキャッチボールは双方とも真剣であって成り立つものです。
真剣に発した自らの言葉は行き先を選びます。真剣に聞いている人のところに届けられるのです。それはまるでラジオと同じで、放送局から発せられた電波は周波数を合わせているラジオに届くのです。どれだけ強い電波を送っても周波数が合っていなかったり、電源を入れていなかった場合には、電波を受取ることができないのです。良質の電波で良質の放送を流していても、受け取り側に反応がないと届けることはできないのです。
山本さんは先日の出来事と会場で感じたことを、学舎で保護者の皆さんに話したそうです。保護者の皆さんと話している最中に連絡をいただいた次第です。
私はただ山本さんのお話を聞いていただけなのにお褒めをいただいて誠に恐縮です。それだけで評価してくれたのですから、その期待にしっかりと応えられるようにこれからの活動に取り組みます。
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