479.音楽っていいなぁ
 友人達が開催しているクリスマスのジャズ演奏会に出席のため、会場となったアマレットへ。会場のアマレットは和歌山市の海と山の風が交わり、海の青の香りと山の緑の香りを感じることが出来る、本当に素敵な場所にあります。そして風が重なる場所でいるだけで清々しい気持ちになることが出来ます。と言っても冬はかなり寒いですが。

 さて今晩は、バンド「Fプロジェクト」が主体となった演奏会でしたが、途中から市内各地からバンドのリーダー連中が演奏に参加して、素晴らしいセッションを繰り広げてくれました。Fプロジェクトリーダーの言葉を借りれば「二度と実現しないセッション」なのでした。同じ曲を演奏しても演奏家の気持ちによって聴こえ方は違います。技術も大切ですが、楽譜に込めた気持ち、大袈裟ですが演奏家の今までの人生が現われるようです。多分、生きた過程によって音は違うと思います。音階の上ではドレミでも、その人だけが出せるドレミがあるのです。それぞれの人にその人だけの音があり、違った人生を生きた人の音が交じり合って、「人生は捨てたものじゃないぞ」と言ってくれているようです。

 言葉の力でも感じたことですが、言葉だけではなく演奏家が醸し出す音色は、言葉と同様に相手に伝わってきます。演奏家の気持ちが音色に乗り移って心に飛び込んできます。音楽に浸っていますから心は開放されているので、メッセージは直接心に響いてくるのです。

 和歌山市にいてもこの演奏を聴けることに感謝するばかりです。この場の感想を、この場にいなかった人に伝えるのは難しいのですが、「音楽っていいなぁ。」の一言です。
 お互いの気持ちを開放した場面では「誰もを幸せな気持ちにさせてくれます」(他のことを考えない、気にならない。こんな良い意味での空白の時間を持つことは大切ですが、日常生活の中では意外と困難なのです。)
 「全ての人の時間を解き放ってくれます」(現実が何なのか分からなくなりますし、分かる必要もないと思います。)
 「今が今であることに気付かせてくれます」(私達は誰でも今の時間以外に生きられないのです。)」
 「人は楽しむために生きていることに気付かせてくれます」(楽しくない人生なんてつまらないですよね。その日を全力で生きてその後に楽しみがあるから、人は頑張れるし生きていることを実感するのです。ラクして生きることは、楽しむこととは全く違う次元のものです。)

 そして「明日は必ず素晴らしい日になる予感が溢れています」(実際は嫌なことがあったとしても、そんな些細なことは何も関係ないのです。明日になれば、また新しい空気を吸い込むことが出来ます。そして明日はまた、昨日と違う今日という今日になって姿を現してくれます。)音楽は私達の心を和ませてくれます。

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