359.感謝の念
 和歌山市出身で現在大阪心斎橋に事務所を構える経営者の方達と懇談する貴重な機会を持ちました。全て経営者の皆さん達でしたから、懇談の中で学べることがたくさんありました。
 従業員の立場から独立して経営者の立場になると見える風景は異なります。人一人雇用して会社を運営するのは大変な労力が伴います。雇用した人の人生を背負う訳ですから、しっかりした経営で大袈裟に言うと未来永劫、会社を存続させる義務があるのです。

 会社を存続させるのと同時に更に重要な課題は従業員を育成し、次の経営者に育て上げることが大切なことです。
 ところが人を雇用すると様々な問題が惹起します。お金の問題、雇用条件の問題、仕事の質の問題など、雇用した当初は考えられない問題が発生することがあります。従業員にとっては会社の収益が上がらなくても給与を貰うのは当然だとの思いがありますから、長く従業員でいさせるとトラブルが発生することがあります。従業員から責任のある立場に引き上げることで課題は解決しますが、それまでの過程は大変です。

 会社は民法上では法人格を要していますが、実務面でも会社は人と同じような存在になります。すると対人間関係と同様の問題が発生するのです。社会でやっかいな最大の問題は人間関係です。経営者にとってお金で解決出来ることなら未だましだそうですから、人間関係の苦労はどれだけ大変なことかうかがい知ることが出来ます。

 それにしても、このような交流の機会を持ってくれたことは嬉しいことです。市長選や県議会の問題で苦慮しているのではないかと思ってくれて、本日の機会を創出してくれました。「何事があっても、生きている限りあなたを守りますから」と本当に有難い言葉を頂戴しました。それ程思ってくれていることに感謝すると同時に、地域を良くする活動が恩返しになることだと思う次第です。

 本日の会合は感謝以外の言葉が見当たりません。人生に恵まれているとしか言いようがありません。仕事でも議員活動においても、最も大切なことは人間関係です。利害があっては信頼関係を構築出来ないと思われますが、実は仕事を通じてでも信頼関係を構築することが出来ます。それは仕事でパートナーを組んでいる間は誰でも親密になりますが、仕事を離れても交友を図ることが、後々の信頼関係を更に強化することにつながります。良い仕事とは金銭的な関係だけではなく、後々まで続く人間関係を構築することです。それは人生の大切な財産になります。
 例え時代がどれだけ進歩しても、仕事でも教育でも社会貢献活動でも、基本は人間関係と信頼関係にあり続けると信じています。そして生涯に亘って継続する人間関係があることは至福の喜びです。

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