「おはようございます」「こんにちは」「いらっしゃいませ」の挨拶には意味があるのでしょうか。単語としての挨拶言葉には意味はないのかも知れませんが、人間関係を築くことや会社を知る上では意味があります。
朝、最初に会っても挨拶がないと違和感があります。挨拶をしても返答がないとぎくしゃくすることがあります。掛け声には意味がないかもしれませんが、人間関係は挨拶から始まるような気がします。挨拶は人と人の心をつなぐ潤滑油の役割を果たしています。
会社での挨拶はもっと重要です。訪問して誰彼なしに挨拶をしてくれる会社は元気があって好感が持てます。逆に訪問しても誰も挨拶をしてくれない会社だと、この会社本当に大丈夫かな、と思ってしまいます。
和歌山市内のある会社では、受付の方だけでなく事務所にいて来客に気づいた職員さんは全員「いらっしゃいませ」と挨拶をしてくれます。帰りも全員で「ありがとうございました」と見送ってくれます。挨拶をしてくれることだけのことですが、とても好感が持てるものです。
逆に、受付に行っても顔を上げてくれない会社があります。こちらの存在が全く無視された感じがします。「こんにちは」と声をかけても黙って顔をあげるだけ。訪問した相手が在室していないと「今いません」と一言、用件があって訪ねているのに、担当がいないと用件を聞こうともしない態度には驚かされることがあります。
最低限、用件があって訪問しているのですから、携帯電話をかける、担当者から連絡させていただく旨を伝える、または代わりの人が用件を承る姿勢が欲しいものです。
確かに、職員が挨拶も出来ない会社からモノを買おうとは思わないものです。反面教師として、逆の立場になった場合には気をつけておきたいものです。
和歌山市役所を訪れたある方は、和歌山市役所玄関にいる警備員さんの応対が丁寧だったことに驚いていました。和歌山市役所の正面と北側の入り口には警備員さんがいて、誰にでも丁寧に「ご苦労様です」と挨拶をしてくれます。
玄関で警備員さんが気持ちよい挨拶をしてくれると評価されるのは良いことなのでしょうが、民間が良くて公務員が悪いと評価されるのだったら問題です。
職員さんの挨拶がないことが不親切な対応だと勘違いされている部分があります。でも、市役所の窓口では丁寧な対応をしてくれる職員さんが多いのです。窓口へ行っても「いらっしゃいませ」の挨拶がないため相談しにくい雰囲気があります。民間会社の方が来庁者に丁寧に挨拶をしているのですから、公務員も負けずに訪れた方に対して気持ちの良い挨拶を心掛けて欲しいものです。それだけで市役所の印象は変わります。
挨拶は、人間や会社の品位を図るものさしの役割を果たしてくれます。
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