コラム
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2011/9/12
886    四つ目の夢

昭和10年生まれのSさんは、平成23年現在75歳です。とても元気で教育界や社会貢献で活躍されています。大好きな人生を歩まれてきたので、これまでで遣り残したことはないと話しています。と言うのは、現役を引退した後の人生でやりたいことが三つあったのですが、それを全て達成したからです。

その三つとは。

一つ、ミュージカルに出演すること。それも準主役などの役柄で出演すること。

二つNHK番組ののど自慢に出演すること。

三つ、政治家の講演会で応援演説をすること。

以上の三つです。一つ目は和歌山市にある劇団ゼロのシェイクスピアを題材としてミュージカルに準主役級で出演を果たしました。本番までにセリフを覚えるために毎日数時間の練習を行い、お風呂に入っていてもセリフを繰り返していました。役柄上、セリフは多いのですが、無難に演劇をやり遂げました。練習を続けたこと、そしてあがらない度胸に当時感服しました。市民会館の大ホールに立ちミュージカルに出るなんて、中々出来ないことです。キーワードは挑戦する勇気と好奇心、練習を続けたこと、そして本番の舞台に立つ度胸です。これらの要素を持ち合わせたことが現実のミュージカルの舞台に立てたのです。

二つ目の挑戦は、NHKの和歌山予選大会に出場しました。一次予選は700人の中から選ばれ二次予選に進みました。二次予選40人の中で歌いましたが、本番出場は適いませんでした。しかし会場に応援団が駆けつけ、大声援の中で歌ったことは、挑戦した結果として残っています。本選出場は適いませんでしたが、最終審査まで進んだことで目標は達成しました。機会があれば再び挑戦することを決意していますが、目標を達成しています。

三つ目は、平成23年春の統一地方選挙で実現しました。某議員の応援演説を行ったのです。念願を達成するのは大変だったようです。奥さんに反対される中、後援会の幹部の皆さんと一緒に奥さんにお願いを続け、ようやく理解を示してくれた結果として、応援演説をすることが出来たのです。

これで現役引退後の夢を全て実現させたのです。書いてしまうと簡単なようですが、いずれも難しいものばかりです。ミュージカルの舞台に立つ勇気を持っている人は少ないと思います。NHKののど自慢に出る勇気を持っている人は少ないと思います。そして応援演説をしたいと思っても依頼がなければすることは出来ません。依頼を受けるためには日頃からの活動と社会からの信頼が必要です。誰でも演説が出来るものではないのです。

そしてSさんは「念願だった三つの目標を達成したので、今日、新たに四つ目の目標を持てた」こと。それは「片桐後援会の一員として活動する場が与えられたこと」だと話してくれました。「和歌山県を発展させるために全力で応援する立場を与えられたことに感謝しています」。そんな言葉をいただき、こちらが恐縮しています。四つ目の目標に恥じないように活動を続けます。活動するに当たって勇気を与えてもらえる言葉です。