コラム
コラム
2011/9/9
885    脳を鍛える

ある経営者の方との話です。パソコンや映像は仕事に欠かせないものですが、それを使えるだけでは仕事ができるとは言えないそうです。映像を使ったプレゼンテーションは相手に分かり易く情報を伝えてくれますし、パソコンは仕事の処理を大いに飛躍させてくれています。しかしそれだけでは不足していると言います。

社会人として必要なものは計算能力と発想力だと聞きました。例えばそろばんができると暗算ができます。パソコンは電源を切ると使えなくなります。映像も電源を落とすと見られなくなります。これらに頼っていると、オフの時間は仕事ができない環境になります。

ところが暗算ができることや発想力を鍛えていると、オフの時間も仕事の延長の環境になるのです。そればかりか蒲団に入っている間も良いアイデアが浮かんだり、数字の謎が解けたりします。この経営者は若い時、自宅で寝ている時に突然、三角関数か浮かび、仕事の課題を解決するヒントが得られたのです。

頭の中に蓄えているものが大事であることが分かります。計算力と発想力、それらはパソコンや映像から身に付くものではありません。計算力を身に付けるにはそろばんが最適ですし、発想力は想像力ですからラジオを聴くことが良いそうです。確かに、ラジオを聴くとパーソナリティーの人柄や話の内容を想像しながら聴いています。自然と、パーソナリティーが伝えてくれる言葉から映像を想像しています。それが発想力を高める訓練になっているのです。

考える余地を残してくれる道具が能力を高めてくれるのに良いツールなのです。そろばんやラジオは頭を使わせてくれます。脳を鍛えるためには筋力トレーニングのように、脳のトレーニングが必要なのです。脳細胞は使わないと、どんどん死んでいきます。使っていると脳が細るのを防いでくれます。

脳の専門家に聞くと、経営者は常に考えているので脳は若いそうです。60歳代の経営者でも20歳代から30歳代の脳のような人がいると聞きました。逆に考えることをしていない、例えばゲームばかりしている人の脳は縮んで、60歳代の脳の姿をしている場合もあるようです。脳を見ると脳を使っているか使っていないかが即座に分かるそうです。

参考までに脳が若い代表的な職業は、政治家と旅館の女将さんだそうです。政治家は常に動いていますし、常に考えています。確かに何かの解決策や政策を考える時間は多いのです。そして女将さんは、お客さんの顔と名前を覚える必要があるので、頭を良く使っているのです。頭を使えば使うほど脳は若いのです。

このように脳を使って鍛えていると、どこでも仕事が可能ですし、パソコンがなくても頭の中で仕事ができます。後ほど、パソコンに発想やアイデアを落とし込むだけで仕事になります。

寝ていて突然、閃くことやある考えが浮かぶことがあります。パソコンの電源を入れている間に忘れてしまいます。脳が働いていると起きて直ぐにメモが取れます。一言書いておくだけで良いのです。頭で仕事が出来る脳を作るように、日頃から鍛えたいものです。