コラム
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2011/9/2
881    志のある言葉

とても素敵な言葉と志をいただきました。

「人に必要とされることが私に勇気をくれます。不安は私を強く、夢は私を大きく、そして使命は私を前進させてくれます。色んなことが日々ありますが、それでも私は前を向いて進み続けたいです。」

如何でしょうか。壁を乗り越えていこうとする強さと、その先に向かっていく勇気を感じる言葉です。本気になって行動をした経験のある人なら分かると思いますが、人は行動を起こすと即座に壁に突き当たります。本当に即座に突き当たります。

まず既存のしくみや組織の壁。そして理解してくれない人たちからの反対の意見。そして「まぁ無理しなくても次の機会でもいいか」という自分の内部から湧き上がる内なる声。これらは行動を決意して声にしたその直後から発生します。大きな行動や影響を齎す考えであればあるほど、壁は迅速に、そして大きい存在となって現れるのです。それほど最初の壁は巨大で大きいのです。それまでは一人の力で突破できると思っているのですが、実は一人では突破できないことを知るのも最初の壁に突き当たった時です。

自分の力では乗り越えるには高さも足りない、横から周るにも横幅が厚いので両端が分からない、そして道具もないので飛び越えることもできない状況になります。そんな時、誰かが支えてくれると壁の存在は小さく感じられるのです。時には肩車をしてくれる、時には土台を造ってくれる、時には飛び越えるための道具を提供してくれるからです。

もしかしたら、悩んでいる間に誰かが壁に梯子を掛けてくれるかも知れませんし、地面を掘ってくれるかも知れません。そんな支援を受けられるのは、人から必要とされている人だけです。人から必要とされていることが社会における価値であり、その人が必要とされていることで、周囲から励ましや協力という行動、そして壁を乗り越えるための勇気を与え続けてくれます。

一人では不安であっても、複数人でいると不安が緩和されたり、自分の抱えている不安は、他の人からするとたいしたものでないことを教えてくれます。

一人で見る夢は小さな卵ですが、複数人で見る夢は孵化するのに必要な温かさを与えてくれます。

そして一人の使命は具体化させた時に荒波に飲まれそうになりますが、複数人の使命は大型船のように荒波にも向かっていくことができます。

社会で必要とされることは、周囲の人から必要とされていることと同義語です。周囲の人から支援されないのに社会から必要とされることはないのです。周囲の人に必要とされ周囲の支援と共に、社会で真に必要とされるものが形成されていくのです。

行動を起こすには勇気が必要です。そして不安が伴います。勇気と不安と共に駆け出しますが、自分の中の勇気が不安に勝たなければなりません。勇気が不安を打ち消すことで周囲と共に壁を突き抜けることができるのです。

素敵な言葉を発するこの物語の主人公は、今日も暑い日を熱く活動しています。