平成30年秋に70歳になるYさんから、定年の日を迎えた人へのお祝いの会でのメッセージです。

人生は前を向いて歩いていくものです。前を向いて歩いていく時に思うことは、「今日が人生で一番若い日」だということです。人は誰でも死に向かって歩くことになります。しかしこれからどれだけ月日を過ごすとしても、今日が人生の中で一番若いのです。一番若い日だからやろうと思うことは何でもできる可能性があります。

そして後ろを振り向くことも大事です。後ろを振り向いた時、たくさんの経験をしてきた自分と出会えます。60歳の今日の日は、60年間の経験を積み重ねてきた自分がいることに気づきます。もし20歳に戻れるとしても20歳の自分には20年間の経験があるだけですから、60年の経験を重ねた今の自分よりも経験が浅いのです。

今日、ここにいる自分は60年の経験を持っていて、しかも人生で一番若い日なのです。

若くて経験を有している自分が存在しているのですから、今日が人生の中で一番凄い日を生きているのです。

だから今日に全力を尽くすべきです。今日やるべきことは今日、やっておくこと。今日やろうと思うことは、今日中に行動を起こすこと。若くて行動力があり、安全に行動するための経験を持っている自分が今日ここにいるのです。だから5年先のこと、10年先のことを心配するよりも今日を生きることを考えるのが大事なことです。

今日が人生で最高の日ですから、今日やるべきことをすれば今日を幸せに生きることができるのです。

K君は少年野球のコーチをしていますが、今日、子ども達に野球を教えることは幸せなことです。10年先に少年野球のコーチができるでしょうか。考えてみてください。だから子ども達と野球ができる今日が幸せだと思います。

H君は小さいお孫さんがいますね。お孫さんは遊ぶことができる今日が幸せだと思います。5年先にはお孫さんも大きくなり、今日と同じように遊ぶことができなくなっているかも知れません。

今日やろうと思えばやれる幸せなことがある。そのことに幸せを感じるべきですし、人生で一番若い今日を生きていると思うことで感じられるのです。しかも経験と言う財産を持っているので安心して今日を生きられるのです。

今日を起点に前を見るとこれから生きる時間があります。その時間の中で今日の自分が一番若いので何でもやれる自信が沸き起こります。今日を起点に後ろを見ると、最もたくさんの経験を積み重ねてきた自分が存在しています。20歳の時よりも、30歳の時よりも多くの経験を持っている自分がここにいます。だから安心して一歩踏み出すことができるのです。

自分の中で最も若い時と最も多くの経験を持っている日は今日です。今日やるべきことがあり、行動を起こせばそれをやることができるのですから60歳を迎えられたことに感謝して欲しいと思います。

人生の先輩からのメッセージから元気をいただきました。今日が人生で一番若くて、一番経験を持っている一日である。毎日、感じながら生きたいと思います。