平成30年7月15日のNumber Web及川彩子さんの「Overseas Report」の「日本の綺麗なロッカー」の記事が感動です。
世界中で話題になったのがオランダ人のプリシラ・ヤンセンスさんの、ワールドカップサッカー日本代表が使用したロッカールームに関するツイートです。
「これは94分でベルギーに負けた日本のロッカールームです。スタジアムでは代表のサポーターに感謝し、ベンチやロッカールームをきれいにし、そしてメディア対応をしました。またロシア語(キリル文字)で『ありがとう』と書かれたメモまで残していきました。すべてのチームの模範だと思います」というものです。
このツイートに世界中のメディアや多くの人々が反応したそうです。
「日本はClass(品格)がある」
「素晴らしいマナーだ。いつか日本に行ってみたい」
「子供にスポーツを教えているコーチは、こういうことも教えるべきだね」
「Integrity(気高さ)」
ロッカールームが散らかっているのは、ワールドカップだけに限らず、スポーツ現場ではよくある光景だ。怒りにまかせて椅子を蹴ったり、壁を殴ったりする選手を現場で見たことがある。選手や関係者を含めて日本代表がどういった姿勢でワールドカップに臨んだのか、そして舞台からどう去ったのか垣間見ることができた。彼女が善意と好意を持って行ってくれたことから学べることは多いと思う。
- 使った場所をきれいにする。
- ゴミを拾う。
- 関わってくれた人たちに感謝する。
- 相手に敬意を持って接する。
- 相手の文化を理解し、尊重する。
本当に些細なことだと思う。でも彼女のツイートにこれほどの反響があったのは、世界でも日本でもそれが「特別なこと」になっているからではないだろうか。
サッカーワールドカップの日本代表チームの戦いは私達に感動を与えてくれました。感動の正体は、ゲームの中だけではなくて裏舞台での試合に挑む姿勢にあったと思えます。悔しいことがあっても、残念なことがあっても、自分が使ったロッカーや道具は感謝の気持ちを込めて大事にすること。この次もお世話になる場所や道具に感謝の気持ちを込めることは、精神力を高めることになると思います。
そして当たり前のことが当たり前にできないのが社会ですから、当たり前にすることが人として大事なことだと思います。誰も見ていないところを綺麗にすることは心が清くて綺麗な証拠です。
世界から日本人には「Class(品格)がある」、「Integrity(気高さ)がある」と評価されることは誇りです。日本代表の決勝トーナメントに進出するための戦術は世界から批判を浴びましたが、それを上回る評価を得ました。
品格、気高さ。最近聞くことがなくなった言葉を聞いて嬉しく思います。