コラム
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2018/7/23
1723    人生の転機に関わる

「私の娘は何時も『片桐さんにお世話になったことを感謝しています』と話しています」と父親であるKさんが伝えてくれました。平成30年7月のことです。とても懐かしい話を聞かせてくれたので、そのことを思い出しました。

それは今から8年も前の話です。当時、高校一年生だったKさんの娘さんはこれからの進路で悩んでいました。高校一年生でしたが高校卒業後のことを考えていたのです。将来の自分のやりたいことを考えると、「この学校で勉強を続けても良いのか」悩んでいたのです。その悩みを聞いた両親が僕のところに相談に来てくれました。

「私の娘は、父親の私から言うのも何なのですが、成績が優秀なため特進クラスに在籍しています。しかしそのクラスでの勉強方法が自分に合わないことから『このクラスのままで良いのだろうか』と悩んでいるのです。娘の思いを叶えてあげたいと思っているのです」と両親としての悩みを話してくれました。

その時の相談内容は覚えていますし、どのように調整したのかも覚えています。色々ありましたが、結果としてKさんの娘さんが思うような解決が図れました。新しい環境で勉強できるようになったことから「頑張ります」という言葉と共に、彼女は実力を伸ばしていきました。Kさんは「娘は自分のやりたい道を見つけたようです。感謝の言葉しかありません」と伝えてくれていました。

早いものであれから8年が経過しました。Kさんの娘さんは高校を卒業後、京都の大学に進学し、卒業後は希望していた東京の大学院に進学しました。22歳で大学院を修了し、希望していた東京の上場企業に就職しました。

娘さんは和歌山市を離れ東京で暮らす日が続いていますが、帰ってくる度に「片桐さんにはとてもお世話になりました。今があるのは片桐さんのおかげだと感謝しています」と常に話してくれていたことを7月8日にKさんと会った時に話してくれたので知りました。

Kさんは「あの時の娘の願いを聞き届けてくれた片桐さんには僕も感謝しています」と言葉を伝えてくれました。8年も前の出来事ですが、そのことがKさんの娘さんの後の人生の転機となった出来事だったのです。高校時代は自分の思うような勉強ができ、志望校に進学、そして志望していた会社に就職できたのです。

本人の頑張りが願いを叶え続けている最大の要因ですが、8年前の出来事がその後「頑張れること」のきっかけになっていたことを8年後に知り、とても幸せな気持ちになりました。

今から8年も前のことなので日常の中において、心の中では「昔の整理箱」に保管している出来事ですが、彼女はそれを今も「現在につながる出来事」として大事に思ってくれていたことを知ったからです。

現在の自分につながるものを忘れずに持ち合わせていること。それが初心を忘れないで頑張れている素になっていて、感謝の気持ちで抱いてくれていることが彼女の周囲にも伝わっているのだと思います。わずか入社二年目ですが全社で2番目となる成績を上げたことから将来を嘱望されていることも聞きました。

Kさんからは更に娘さんの輝く未来の話も教えてもらいました。未来を変えた転機に僕が少しでも関われていたことを教えてもらい、温かい気持ちになっています。