コラム
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2018/4/16
1707    入学式

春の季節は卒業式の後は入学式が巡って来ます。寂しさの後に喜びが巡ってくる。人生のように感じます。ただ入学式は喜びだけれど、最初は不安が大きく、その後、希望という喜びへと変化していくように感じます。慣れない環境に入ると人は不安になるもので、環境に適応していくことが希望となり喜びへとつながっていくのです。

さて高校の入学式に際して思うことは僕の入学式のことです。今でも入学式のこと、初めて1年H組の教室に入った時のことを覚えています。クラスに入ると席が決まっていなかったので、遅れて教室に入った僕の席は教壇の前の席でした。見上げると先生がいる席で、「しまった。早く教室に来たら良かった」と思ったことを思い出しました。この時の心境は昨日のことのように覚えていますから不思議なものです。「一番前の席が空いているだけなんて。みんな優しくないな」と思い、これから始まる高校生活への不安が膨らんだ瞬間でした。でも隣、その周囲の生徒と会話が始まり、直ぐに友人が増えていきました。それと共に不安は希望へと、そして楽しさへと変わっていったのです。高校の三年間が始まりましたが、今思うと本当に一瞬で去って行ったように感じています。全てが楽しかった思い出ばかりだからです。新入生の皆さんにも同じような楽しさだけが残る高校生活を過ごして欲しいと思います。

さて今年の高校の入学式に祝辞を述べるとしたら、次のような挨拶になると思い以下に記します。

皆さん、ご入学おめでとうございます。皆さんが選択した高校への入学を心から歓迎いたします。

これから皆さんはこの高校で学び、学校生活を過ごすことになりますが、皆さんに「高校時代は本当に楽しいから、第三者的立場でいないでどんなことにも全力を尽くして自ら楽しめる人になろう」と伝えたいと思います。

勉強や学校行事に主体的に関わることで楽しさは何倍にも増えますし、より高校生活が楽しくなります。入学する皆さんに言うのも変ですが、高校の三年間は直ぐに過ぎ去ります。皆さんはそれほど楽しい三年間を過ごすことになります。

でも楽しさは辛いことや頑張ることも含めて、楽しさとなることを知っておいて下さい。例えば、高校の勉強は格段に難しくなりますから、テストでは自分が思うような成績を取れないこともあると思います。でもそんなことで負けないで下さい。人が成長する時は出来ないことに遭遇するからです。できないことにぶち当たって、それを乗り越えるために頑張るから成長できるのです。

もし勉強ができるから、特別テスト勉強をしなくても、毎回100点を取れるなら、人は頑張ろうとしません。時に50点などの点数を取るから、「次は頑張ろう」と思って勉強する気になるのです。できなかったことができるようになる。分からなかったことが理解できるようになる。それが人としての成長ですから理解しておいて下さい。だからテストで悪い点数を取って悔しい思いをすることも成長のために必要なことだと思って下さい。

テストだけではなくて向陽高校で体験することは、全て皆さんが成長するめたに必要なことばかりですから、これから出会う新しい体験を楽しみにしておいて下さいね。きっと高校生活は楽しすぎて直ぐに過ぎて行くと思います。

新入生の皆さんのご入学を心からお祝いすると共に、皆さんが成長していくことを楽しみにしています。最後に、高校生の時代は素晴らしい時期です。ここで学べることに誇りを持って欲しいと思います。皆さんの三年間が幸多いものになることを心からお祈りしています。ありがとうございます。

これから三年間の高校生活はこれからの人生の中でも最高の三年間となります。楽しいことに満ち溢れています。楽しい三年間という意味は、楽しい出来後ばかりではなくて辛いことや、苦しいこと、諦めてしまうことなど、君たちがこれまで味わったことのない感情を味わうことを意味しています。

これから迎えるそんな出来事の全てが楽しい出来事として残っていきます。そして三年後の君たちが、三年間の楽しさを受け取ることになります。是非、たくさんの体験をして楽しい出来事を多く抱えて下さい。それが三年後の自分へのプレゼントとなります。三年後にたくさんのプレゼントを受け取るためにも、思い切り高校生活を楽しんで下さい。