コラム
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2016/10/3
1665    ペットボトルキャップ

「片桐章浩を支援する会」では以前からペットボトルのキャップを集めて、ペットボトルキャップを扱うNPO法人に送付しています。ここにペットボトルキャップ送ると開発途上国へ車椅子などに変えて送ってくれるからです。

このNPO法人のホームページの掲示板に「片桐章浩を支援する会」が大口の送付者として掲載されたこともあります。支援者の皆さんが集めてくれたペットボトルキャップは、一つずつ丁寧に見て、汚れが付着しているキャップは磨いたり、洗浄するなどしてきれいにしてから送ることにしています。毎回、数が集まると大変な作業となっています。

このペットボトルキャップ集めに母が参加してくれています。ずっと以前、「ペットボトルのキャップを集めて開発途上国に送っているので、水やジュースを飲んだ時などはキャップを取っておいて下さい」と母に言ったことがきっかけです。

あれから何年になるのか覚えていませんが、少なくとも3年以上はキャップを集めてくれています。時々、実家に行った時、「集まったから」と言って、たくさんのキャップを詰めた袋をもらっています。しかも後にキャップの洗浄作業をしなくて済むように、きれいにしてくれているのです。

これまで集めてくれたのは数えていないので数量は分かりませんが、1,000個以上になっていると思います。地味な作業ですが、数が集まることで大きな社会貢献活動になっています。

平成28年8月に母を訪ねて帰る間際に「これ、集まったから持って行って下さい」と言ってたくさんのキャップを預かりました。たくさんの数があるので「今年の夏は暑いから水をたくさん飲んでいるのですか」と尋ねると、「友達に頼んで集めてもらっています」と答えてくれました。

これまでたくさんの数のキャップを集めてくれていたのは、友達にも依頼してくれていたからでした。友達が集めたキャップを収集して、洗浄してある程度の数が貯まるまで保管しておいてくれていたのです。

母に言ったたった一言が、これまでのきっと大きな成果となっているのです。母のことですから、きっと「息子の頼み事だから何とか集めなければ」と思って友達に頼みに回ってくれたのだと思います。そう思うと、役割を終えたたくさんのペットボトルキャップが大切な宝物のように思えてきました。

ペットボトルキャップは、捨てたらゴミ、集めて活用すれば資源に戻ったり、社会でそれを必要としている人の支援事業になります。更に、そこに愛情が入っていたら心に届く宝物になります。

8月18日、献血活動をしていた場所の写真展のガラスには「写真は未来の宝物」というキャッチフレーズがありました。預かったペットボトルキャップは送付すれば形が残りませんが、収集の過程と愛情を知ると「心に残る宝物」になります。未来まで持って行ける宝物になるものです。

集められたたくさんのキャップは、次のステージに行くことを楽しみにしている子どものように見えてきました。心を込めたものは忘れられない宝物になります。