コラム
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2016/8/19
1658    一流と三流の違い

一流の人は言い訳をしない。分かっていても自分の行動を客観的に見ることは難しいので、つい言い訳をしてしまいます。

言い訳をすることがどれだけみっともないことなのか。ストレートに分かる事例を教えてもらいました。

メジャーリーガーのイチロー選手が三振に倒れたことに関して試合後のインタビューを受けたとします。その時、「打撃コーチの言うとおりのボールを待っていたら来なかったので三振しました。打撃コーチの責任ですね」と答えたなら、どう思いますか。

メジャーリーガーのダルビッシュ投手がホームランを打たれたとします。試合後のインタビューで「キャッチャーの言う通り投げたので打たれました。あれはキャッチャーの責任ですね」と答えたなら、どう思いますか。

一流選手の2人がこんな答えをするはずもありませんが、もしそんな答えをしたら「おゃっ」と思うはずです。

通常は「今日は相手の投手が上でした。でも次回は打ちますから」だとか、「ホームランを打ったバッターが上でした。でも次回対戦する時は三振を取りますから」という主旨のコメントが返ってくるはずです。

一流の人物は結果の全てを自己責任としています。失敗したことを決して誰かの責任に押し付けるのではなくて、自分の責任として対応します。

もし結果に対して「誰かの責任」だと言う人がいれば、二流を通り越して三流の人物だと言えます。一流の人物は自己責任として考える人。三流の人物は誰かの責任だと言い訳をして自分の責任でないことをアピールする人です。

ところが自分のことを客観的に見ることは以外と難しいことです。仕事は多くの人が関わっていることから自分だけの失敗ではないと言い張って、自分の行為に責任を取らない人もいます。言い訳をしてその場を逃げ切れたとしても、その人は信用をなくしてしまいます。

責任を取る覚悟を持っている人とは、頭を下げる勇気がある人。損失を自分で支払う覚悟がある人。信用と人を大事に思っている人のことです。

逆に責任を人に押し付けて逃げる人とは、実力がないけれどプライドが高い人。自分のお金を切る覚悟がないセコイ人。信用や人よりも自分を大事に思っている人のことです。

一流の人物は、実力があるから頭を下げることができますし、自分のお金で支払うこともできます。そしてその仕事で損をしても信用を守れたら取り返す機会が巡ってくることを知っているのです。

一対一の仕事以外では責任の所在が明確に表れないことがあります。責任が明確にならないから言い訳をして逃げる人もいるわけです。しかし、言い訳をしてその場を逃げ切れたとしても、責任を押し付ける人という評価をされて社会から信用をなくすことになります。

一流の人物はその場で謝ることができ、後々の信用を保つことができる人です。三流の人物はその場から逃げ切ることが大事で、後のことを考えていません。

イチロー選手やダルビッシュ投手が絶対にしない対応を例にすることで、一流の三流の違いが分かり易くなったと思います。一流の人物の対応を意識した言動を取りたいものです。