コラム
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2016/7/11
1650    幸せを感じる時

当たり前のことに気付きました。人が幸せだと感じるのは、自分のために時間を費やしてくれるからだということです。誰かが自分のために時間を費やしてくれるということは、自分の願いや要望を実現させてくれようとしていることであり、最も大切な財物の一つである時間を自分のために使ってくれていることなのです。

誰かが自分のために大切な時間を使ってくれているのだから、誰かが自分のために費やした時間から得た果実を受け取ることに幸せを感じるのです。

例えば、「飲食店を開店したいのだけれど許可を取るのに時間がかかる」という望みがあるとします。この人は自分で行動してもなかなか進展しないことから、やってくれるだろうと思う人に依頼することになりました。

依頼した人が動いた結果、思っていたよりも早く許可をもらえることになりました。依頼者は幸せに感じます。自分が望んでいたことを早期に実現するには困難を伴うことを知っていたからです。その困難を打開するために、依頼した人が自分の時間を費やしてくれたからです。このことに時間を費やさなければ許可が下りることはありませんし、行動することで許可を得ることがでたのです。そのために必要だったものは時間という財物です。

飲食店の営業許可を取れたのは、その人が許可を取るために時間を費やしてくたれからであり、その人が費やした時間が人に幸せを与えたのです。

お腹が空いていた人がいました。「これから打ち合わせがあるので食事をとる時間がありません」と話しました。この話を聞いた友人は、「ゆっくりテレビでも見ながらくつろいで、少し待っていて下さい」と言って席を離れました。

その人は「お菓子でも持ってきてくれるのだろうか」と思っていました。10分もしない内に友人がその席に戻ってきたのですが、手には温かいパンケーキがありました。「これでも食べて下さい」と言葉と共にパンケーキを受け取りました。そして温かくて美味しい食事をすることができました。

待っている短い時間でパンケーキを作ってくれていたのです。「こんなのは簡単にできますから」と言うのですが、簡単であってもなくても、友人がお腹を空かせていることを知り、時間を費やしてパンケーキを作ってくれたのです。温かいパンケーキがお腹をいっぱいにして満足感を与えたのですが、幸せを感じたのは自分のために時間を費やしてくれたからなのです。本来であればゆっくりと過ごしている時間なのにパンケーキを作ってくれたことを思い、「自分のために時間を使ってくれた」ことに感激し、幸せを感じたのです。

仕事上の頼みごとを解決してもらったこと。困ったことへ対応して欲しいと依頼した結果、願いが叶ったこと。お腹が空いていることを知り食事を作ってくれたこと。これらは全て、その人達が自分のために時間を費やしてくれた結果なのです。

幸せとは「誰かが自分のために時間を使ってくれたこと」です。命、お金、時間。これらはとても大切なものです。人は自分のために大切なものを使ってくれたことに幸せを感じるのです。 

それならば、自分がすべきことは、「自分がしてもらって幸せを感じることを他の人にすること」です。幸せは使ってくれた時間に対して感じるものです。