コラム
コラム
2015/6/22
1593    書道と音が奏でる空間

「書道と音が奏でる空間」は、書道家の山西未成子さんとバイオリン奏者の北島佳奈さんがコラボしたイベントでそこに感動がありました。書道のイベントがスポーツスタジアムにいるような躍動と感動を与えてくれました。北島佳奈さんのバイオリンの音色は躍動感があり、山西さんの創り出す世界に引き込んでくれました。それは生きている限り希望を諦めないで持ち続けることであり、自分が持っている力を信用して人との出会いを楽しむことであり、今を楽しむことが小さな幸せであるというメッセージでした。

それにしても比較的見慣れた空間を、バイオリンの音色で異次元に引き込んでしまう力に感動しました。感じ方によって当たり前の空間や心が違う世界に飛んでいってしまうのです。心の持ち方や感じ方によって、当たり前の出来事が特別な意味の持つ出来事に変えてしまうことを意識しました。心の持ち方こそが幸せになるための鍵なのです。

今ここで起きている出来事に何も感じないことや、ここにいるのにもう次の予定に心が向かっているなら、幸せを感じることはできません。今の出来事にトキメキを感じる心、人から学ぼうとする力こそが今を幸せにしてくれるのです。今の幸せが今日の幸せであり、それが続くことか人生の幸せなのです。

そこに山西さんの登場です。山西さんは優れた書道家であり実に創造的な作品を社会に送り出しています。文字と図形をミックスしたような心と視覚で全体を捉えないと読めない文字を作品にしています。

今日の最初の企画は、参加者が舞台に一人ひとり登壇して「響」の文字をみんなの力を合わせて完成させるものでした。バックの演奏に北島さんが「情熱大陸」を奏でてくれるので実に凄い環境で書を書くことができました。「響」の文字を参加した中の20人で仕上げる作業は緊張が走りました。人前に出て毛筆で文字を書くことが、どれだけ精神的に大変なことか分かりました。「簡単ではない」それが感想です。

その道の専門家やプロフェッショナルの仕事は簡単にしているように見えますが、自分が実際にやってみる、その場に立ってみると簡単ではないことが分かります。その体験をすれば、「みんな凄い」と思えるので、人を批判することはできなくなります。他人を批判できるほど自分は立派ではないと謙虚に思える心を持つことが、社会人として大切なことです。

僕は「響」の三画目の「ノ」の部分を書いたのですが、初めてのスポーツに挑戦するような感覚でとても難しく感じました。しかし共同作業で一つの漢字を仕上げることは初めてで楽しい体験でした。しかも聞こえてくる音楽は大好きな「情熱大陸」ですから最高に心で感じる書道イベントとなりました。

山西未成子さんの今年のテーマは「活きる」。バイオリン奏者の北島佳奈さんの今年のテーマは「生きる」です。活きることと生きることの組み合わせによる舞台上でのドラマが、僕の感性を違う次元へと誘ってくれました。

山西さんの書と北島さん音、そして僕の心。今日コラボできたことによる感性の高まりは、今日からの活動のあり方を変えてくれそうです。僕は周囲の人に力を与えられる力を持っている、そして皆さんに力を与えることが自分の役割だと意識するようになったからです。優しくて強い力を持って、周囲の皆さんに希望や活きる力、幸せを与えたいと考えています。