活動を続けていると時には「どうなっているのか」と分からなくなる時があります。どれだけやっても手応えも結果も分からないことから不安に覆われることもあります。初めてのお彼岸を迎えた日の夕刻、父親のお墓の前に立ち会話を楽しみました。夕景の中にいるのはたった一人だったことから、ゆっくりと二人の会話を楽しみました。

「どうして良いのか分からない状態になっているけれど」。

「人のためにと思って行動してきたけれど、どうしてこちらが大変な時に応援に来てくれないのだろう」。

「毎日、どうしてこんな辛いことをしているのだろう」。

そんな言葉を伝えます。具体的な言葉は返ってこないけれど、お墓を立ち去る時にはすっきりとした気持ちになっているから不思議です。

「土の中の冷たい場所にいるんだね。分かった。頑張るから大丈夫」と自分に言い聞かせていることに気付きます。

でも気持ちを分かってくれる人はいるものです。その日、「AGAIN」という曲を教えてくれました。これは浅田真央選手のことを歌った曲だそうですが、「逆境にあってもその時やれる精一杯で超えてきた」ことを伝えてくれています。

「悔いなんてまるでない。あの最強の笑顔を。AGAIN」

「ただ楽しかっただけの頃より、今は何倍も強いから、迷ってその度、ぐっと進んでいる。嵐に顔を向ける姿も、陰でこぼした涙もそのまま全部」。

「そのままで、今のあなたで震えさせて、ここにいるから。そのままで、今のあなたで、そのままで、震えさせる胸いっぱいの、あの最高の瞬間を。AGAIN」。

これらの詩からは、辛い思いをしている心にたくさんの勇気を運んできてくれます。

浅田真央選手のスケートは多くの人を感動させるものですから比較することはできないけれど、選挙は自分と戦っていると思っているので、結果を出すには辛くて長い道程を乗り越えていく覚悟が必要です。やれるだけのことをやり抜いて、悔いのない涙を流すことが、人に感動と元気を与えられる最強の笑顔を作ってくれるのです。

嵐に向かっていく勇気も、陰に隠れた努力も、こぼした涙もないところに感動はやってきてくれません。自分を見てくれている神様は、勇気、努力、そして涙が感動という結果を与えてくれると思うのです。

「頑張れ」という言葉に、どれだけ勇気をもらえるのでしょうか。

「応援しているから」という言葉に、どれだけ力を与えてもらっているのでしょうか。

「握手で笑顔になってくれる」ことを、どれだけ嬉しいと思っているのか分かってくれているのでしょうか。嵐に顔を向けている姿からは陰でこぼした涙のことは分かりません。知っているのは自分だけですが、人に知られることのないこれらの行動を積み上げていくことが、悔いのない最高の笑顔につながる道だと思います。

今の心を見抜いて、こんな素敵な曲を紹介してくれる人がいることに心から感謝しています。少し沈んでいた心をどれだけ昂ぶらせてくれたのでしょうか。もう大丈夫。震えさせるような瞬間を届けたいと思います。