コラム
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2015/1/9
1568    経営方針

新しく社長に就任する方から会社の経営方針を聞かせてもらいました。就任するに際して従業員の皆さんに経営方針を説明する場に立ち会うことができました。優しさと厳しさの入り混じった方針でした。

一つめは、人の批判や悪口を言わないこと。同僚やお客さんの陰に隠れて悪口を言う人がいますが、それは絶対にやめてもらいたい、ということです。人を批判することや陰口を言うことは絶対にやめるべきで、人の悪口や陰口を言う人は自分が馬鹿だと周囲に証明しているようなものです。自分が馬鹿だと言うことを周囲に言うようなことは、決してしないでもらいたいという指導です。人を批判する人は、自分のレベルを下げていることに気付いていないのです。人の批判、陰口は自分が馬鹿だと証明しているようなものですから、そんな従業員にはならないで欲しいということです。

また人の批判に対して、同調するような姿勢も疑問です。批判を口にする人のレベルは低いので、同調することは自分のレベルもその程度まで下げているか、元々自分レベルもその程度だったかのどちからです。決して批判や不満の渦の中に自分を置くようなことはしないで欲しいということです。

二つめは、常に笑顔で接することです。お客さんに対しても、同僚に対しても、後輩に対しても、笑顔で接することは大切なことです。笑顔は職場に活気をもたらしてくれますし、同僚間の風通しを良くしてくれます。笑顔のある会社はお客さんや取引先から信頼を得ることになります。笑顔こそ会社が伸びる力の源泉になるものです。笑顔を絶やさない会社にすることが、これからも成長する会社でいられることであり、その源泉は笑顔にあるのです。

三つめは、仕事は真剣に考えるものではなくてゲーム感覚でするものだということです。但しゲーム感覚で仕事をするためには条件があります。ゲームにするためには相談相手と資金が必要だということです。一人で仕事に直面していると孤独になりますから、真剣に考えれば考えるほど周囲が見えなくなります。ゲームだと考えると、先を読み取る力が必要となります。

四つ目は、人が足りないと不満を言うのではなく業績を拡大させることです。人を増やすためには売り上げを増加させる必要があり、そのためにはお客さんを増やすことを考えることです。業績を拡大させることで人を増やすことができるのです。不満を言う前にお客さんに来てもらえる会社にすること。不満よりも自分の役割を果すことが不満を解消するために必要なことです。

最後は、経営方針を理解してもらうことです。経営方針は自分達が働く上で知っておかなければ、どんな仕事をしたら良いのか分からなくなります。会社の将来のあるべき姿を知っておくことで、会社が必要とする人材になることを目指せるからです。売上目標を知っておくことで自分のやるべきことが見えてきます。事業領域の拡大の方針を知っていると必要な資格を取得しようと勉強することにつながります。法律改正によって利益率が下がる環境になると知っておくと自分が会社に貢献すべきことを考えるようになります。

社会や会社は個人の主張だけで成立しているものではありません。周囲との良好な関係、協調性によって確立されているのです。その第一歩は人の話を聴くことです。