コラム
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2014/7/18
1501    言葉は思考の栄養源

何度もここで紹介しているコラムが神戸学院大学講師の金益見さんの「毎日ぽこあぽこ」です。「言葉は思考の栄養素」と言うコラム(毎日新聞夕刊、平成26年6月30日)が掲載されていました。

その冒頭の部分を引用します。「言葉は食べ物のようだと思う。栄養のある食べ物(言葉)はその人の生きる源になるし、腐った食べ物(言葉)は吐いて捨てられていく。オーガニックな食べ物(言葉)は自然で余計な取り繕いがない。食べ物と言葉を同じように考えるとふと気づくことがある。私達の体が、普段自分で選んだ食べ物でできているように、思考もどんな言葉を選んで取り入れるかで変化する」という最初の文章があります。

どんな言葉を使っているか、どんな言葉が好きなのかによって体、つまり思考が変化していくということです。自分の言葉を一番たくさん聞いているのは自分です。自分の言葉を一番近く、つまり大きな声で聞いているのも自分です。私達は毎日、自分の言葉を一番たくさん、一番近くで大きな声で聞いているのですから、自分の言葉が思考を形作ることになります。ここがとても重要です。どんな言葉を体に取り入れるかによって思考が変わるのですから、自分の言葉、友人や同僚の言葉、ニュースで聞く言葉が重要になっているのです。

「頑張ろう」と毎日、自分に言い聞かせている人は、やはり頑張れる人になります。

「笑顔でいよう」と鏡に向かって毎日言っている人は、自分も周囲も笑顔に包まれた毎日を過ごすことになります。

「幸せになろう」と毎日、口癖にしている人は、毎日が幸せな日になっています。

「今日は駄目かも」と言葉に出す人の今日は、やはり気になることが現実になり駄目な日となります。

朝、「会社(学校)に行くのは嫌だなあ」と言葉にする人は、会社(学校)に行った時、嫌な出来事に遭遇することになります。

「楽しいことが待っている」と言葉にして出掛けている人は、楽しいことや嬉しいことに出会います。

言葉にしたことが現実のものになるのは、言葉が思考となり、思った通りに現実が動くからです。言葉は思考の栄養源となりますから、素敵な言葉、幸せになれる言葉、きれいな言葉を使いたいものですし、そんな言葉を口癖のように使っている人と話をして、友人になりたいものです。

いつも自分や周囲に対する不満、社会に対する不平、知人の悪口を言葉にしている人は、自分と周囲に不満が充満し、社会は自分の言葉通りに不平に満ち溢れ、人から悪口を言われることになります。実に見事に言葉が思考という栄養源となり、体がその言葉で構成されるようになっていくのです。

他人の言葉と思想を支配することはできません。しかし自分の言葉を支配することは可能です。自分が言う言葉は自分で決められるのですから、健全な体(思考)にしようと思ったら、明るく元気で健康的な言葉を使うようにすれば良いのです。

言葉が思考の栄養源となり、体がその栄養源(言葉)によってできていくのです。毎日使う言葉は大切なものですから、毎朝、元気に明るく幸せになる言葉を使いたいものです。