コラム
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2014/6/10
1475    山の頂

ライオンズクラブ国際会長のバリーJ・パーマー会長から、毎月メッセージが届けられています。任期満了間近の平成26年6月のメッセージは「夢を見よう、そして実現させよう」というメッセージです。一年を通じて国際会長は夢を見ることと実現させるための行動を呼び掛けてくれました。毎月のようにメッセージを発することで、会員をその気にさせるのです。会員は社会奉仕を通して自分の夢と地域の夢、そして世界で夢を実現させようと思うようになるのです。

国際会長の6月のメッセージを少し引用します。

「私たちには思っている以上に多くを成し遂げる力があり、今よりもはかるに目覚しく、すばらしい奉仕をすることが出来るのです。〜中略〜しかし皆さんが登っているのはもしかすると丘に過ぎず、実際には山の一つや二つなら征服出来る力を残しているのではないでしょうか山の頂を目指してください。雲の上まで、太陽が光輝くその向こうまで、夢を追いかけていきましょう。そうすれば、人々の暮らしに永遠の変化をもたらし続けることになるはずです」というメッセージです。

夢を実現させようとする思いが力強く響いてきます。どれだけ社会で力を発揮していると思っていても、自分だけの力でやろうとしているのであれば、小さな丘に登ろうとしているのかも知れないのです。でも例え小さな丘であっても、一人の力で登ろうとすれば大変です。

資料を得て、準備をして、服装を決定して、飲み水や食料などの持ち物を買い、当日の気温や天候に合わせて行動を起こします。準備から実行までを一人で行うことは簡単なことではありません。

また一人でやろうとすれば、誰も見ていないので途中で引き返しても、当日キャンセルしても、自分で自分を納得させることは容易ですから、諦める理由をつけてやめることは可能です。

でも丘ではなくて高い山に登ろうとしたら、パーティを組織して役割分担を行い準備と企画、実行に向かうことが必要です。チームで夢を見て準備を行うから、諦めないでやり遂げられるのです。一人で未知の世界を考えるなら、無難に丘に登ろうと思いますが、チームで未知の成果に挑むなら、高い山を目指すことは可能です。

国際会長は6月のメッセージにおいて「自分の才能を人々と分かち合うことが美点」であるとも伝えています。自分の才能を分かち合うことが美点という解釈は難しいのですが、才能は自分ひとりで使おうとしても限られた範囲のことしかできませんが、チームで才能を分かち合うことで個々人の才能は相乗効果を伴い自分の才能の領域を超えたところに飛び出すことだと思います。

生きている私達は毎日、道を歩いています。時には見えるところにある丘に登っています。しかし高い山に登ってはいないのではないでしょうか。私達は、高い山を目指すには準備と覚悟が必要なので、慣れた道を歩くようには行かないことを知っているのです。だからやろうとすれば征服できるのに、安全な道を歩き高い山を目指していないのです。

一つや二つの山を征服できる力を残して、一体、その力をどこで使おうと言うのでしょうか。山の頂、雲の上、太陽を見たいなら、夢を追う力を残さずに出し切ることです。