コラム
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2014/2/27
1417    できたことを数える

作家の三上延さんの記事から引用します。「できなかったことよりも、できることを数えよう」という朝日新聞(平成26年2月10日)掲載の記事です。

「悪い時はつい、できなかったことにとらわれがちですが、少しでもできたことを数え、日々それを増やそうとしています。それが難しい時は、一日の終わりに今日はあれができたという思いで締めくくる。こうすることで、難しい時期が少しずつ修正できていく気がします」というコメントです。

動いている毎日の中では、達成できないことが本当に多くて、不安に思うことがありますし、困ることもあります。でも逆に動いている毎日の中では、良い出来事も数多くあります。全てを肯定的に考えることは難しいのですが、良い出来事と良くない出来事を比較して、良い出来事を、ひとつだけでも多くして一日を終えることができれば、不安も嫌なことも軽減されます。

良い出来事が10個あり、良くない出来事が9個であれば、今日の一日は良い一日として刻まれます。もしその逆で一つ良くない出来事が多い場合は、少し頑張って良い出来事を二つ思い出しましょう。そうすればやはり今日は良い一日として終えることができます。

兎に角、良い出来事だけに心を傾けることにしたいのです。良い出来事があったと思える一日を増やしていくこと。そうすることで幸せな一日が続けられますし、明日も良い出来事を増やそうという気持ちで行動することになります。

ある人から、「毎日が幸せをいっぱいいただいています。ワイン一杯だけ飲んでいます」というメッセージが届けられました。きっと、特別なことではなくて、毎日の小さな出来事の中に幸せを見つけているのだと思います。一日の終わりに飲めるワインも幸せな出来事の一つとして数えられるものです。

心の持ち方を変えるだけで、これまでと同じように過ごす一日で出会う光景が変わり、見慣れた日常の中の世界が幸せな世界へと変化しているのです。朝起きること、挨拶を交わすこと、食事をすること、本を読むこと、DVDを観ること、ワインを飲むことなどの行為が幸せなものになるのです。やっていることは何も変わっていないけれど、心の持ち方が変わっているので、それを幸せと感じるのです。

今日できなかったことよりも、できたことを考えることで、それが明日への行動につながります。一日の終わりにあれができたと思って締め括ることができれば、どんなことが起きたとしても今日が幸せな一日に変わります。幸せな気持ちで眠りにつけることで、もっと幸せな気持ちになれます。

一日の中でできたことを見つけることは困難ではありません。明るく挨拶ができること、電話で楽しい話ができること、食事をいただけること、読めていなかった本を読んだこと、観ていなかったDVDを観たことなどは、全て今日できたことです。

長期的には練習の成果を出すことや、調査した結果を発表すること、仕事で結果を出すことなどの目標が必要ですが、今日という日は、今の自分が、今できることを数えていれば良いのです。できることがあるから幸せであり、やれることがあるのが幸せのです。そんな幸せを数えられることが幸せなのです。