コラム
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2013/9/25
1331    中秋の名月

中秋の名月とは旧暦の8月15日に見られるお月様のことを言います。平成25年の中秋の名月(9月19日)のお月様は満月になりました。当たり前のことだと思っていたらそうではありませんでした。

中秋の名月の日に満月になるのは、次は8年後の平成33年になるそうです。東京オリンピックが平成32年ですから、その翌年まで中秋の満月を見ることはできないのです。そのことを知ると平成25年9月の中秋の満月を鑑賞できたことは凄いことであり、8年後は何をしているのかと未来を想像してしまいました。今年と同じように満月を見上げているのだろうか。そんな楽しい想像の時間がありました。

ただ月を見上げる。そんなことが愛しく感じるのは日本人としての遺伝子なのか、日本文化の深さを感じたからなのか、それとも8年後まで見ることの出来ない特別な日に感慨を持ったからなのか。この満月を見られるのは8年後だという、単純な発見に驚きと新鮮さを感じられる心を大切にしたいと感じました。

そう言えば、夜は懇親会がずっと続いているので最近は夜空を見上げていませんでした。星も月も輝いているのに見ていない、見えていませんでした。頭上にある輝きに気付かないままの夜を過ごしていたと思うと、もったいないような気がします。天上の星は誰にも見られていなくても、気付かれなくても、天候にもよりますが常に私達を照らしてくれているのです。

ところで中秋の名月を調べると知らないことばかりありました。中秋とは旧暦の秋は7月から9月だったことから、その丁度真ん中の日である8月15日のことを指したようです。

またかぐや姫が月に帰った日も、この中秋の名月の満月の日だそうです。月を見上げただけで楽しい話が聞けて日本人として知っておきたい知識が増えるのですから、やはり日本人にとっての季節感は大事です。

友人に聞いたところ、中秋の名月の日にススキと月見団子を買いに行ったところ、午前中も関らず売り切れていたということです。今でも多くの日本人は日本の伝統を大切に思い、日本人としての優れた季節感を持っているのだと嬉しくなりました。

それにしても次は8年後です。8年間も今、歩いている道をこのまま歩いているとは思えないけれど、どんな道を歩いているとしても、大切なことを感じる心と見えないものへの感謝の気持ち、そして健康で元気に活動ができていると信じたいものです。

これから経験できることは、平成27年の紀の国わかやま国体、平成32年の東京オリンピック、平成33年の中秋の名月、そしてリニアモーターカーへと続きます。その間にまだまだ明るい出来事があると思います。これからどこまでも続く道は希望に溢れています。

日本はこの先どうなっていくのか誰にも見通すことはできないけれど、気持ちを明るく持つことができるなら、その気持ちに呼応して明るい社会が築かれていくように思います。

月は満ちたら欠けるけれど、自然界はまた月が満ちるように動いて行きます。満ちては欠ける、人生はその繰り返しと似ています。満ちるために頑張るけれど満ちた瞬間から欠けていく。でも欠けていく瞬間も、次に満ちるための大切な瞬間だと思いたいのです。美しい満月を見られる8年後も自分が満ちているために、この瞬間に幸せを感じていたいものです。