コラム
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2013/5/1
1247    子どもの成長

子どもを育てるのは難しい、そう思います。特に学校教育現場で起きていることに関しての対応は経験や感性、初期行動などによって子ども達への影響が違ってくるので、デリケートな問題です。子ども達は日本の宝物、教育は大事だと言葉で言う通りに、真剣に向き合うことがとても大事です。

また家庭教育の中で、大人として親として子どもに対する指導、しつけは子どもの成長のためにとても大事なことです。

小学生の時は親が守る必要があります。基本的に親が守り成長を見守ることをしますから、困ったことがあれば、親が前面に出ることになります。

中学生になると状況は変り、自分でできることは自分でさせるべきで、困った時や相談があった時に対応することになります。

高校生になると基本は自立を促すことです。高校生活や家庭では自分の考えに基づいて自立を求めるべきです。困ったことや悩みがあっても解決するのは自分であることを自覚させなければなりません。友人関係や勉強のことなど、悩みや困った出来事には自分で向き合い、対応する姿勢を身に付ける時期です。友達と喧嘩したり言い争いがあった場合も、子ども同士で話し合い解決する力が必要です。子どものことは子どもで解決をする、学校で起きたことは学校で解決することが基本です。

そこに大人が介入する場合は慎重にしなければなりません。争いの場合、子どもの一方だけを傷つけてはいけませんし、当事者が全て本音を話し合い、これまでのことは兎も角、以降は仲良く学校生活を過ごせるように解決しなければなりません。結果は覆らないものですから、結果をスタート地点として、そこからどう立ち直るか、どう付き合うかが問題です。

当事者同士が本音を話し合う以外にありません。謝るべきところは謝る。行き違いがあったなら、どこに原因があったのか話し合いお互いを認め合うこと。それが大事なことなのです。喧嘩やいじめは、当事者が話し合いをすることが前提で、周囲がお膳立てをしたり回りくどい方法で解決しようとしても拗れるだけです。

中学校の3年間、高校の3年間は身体だけではなくて精神も成長する大切な時期です。この時期に悩みや問題から逃げていると成長できません。厳しくても、言いにくくても自分から行動する、相手に思いを伝えることが何よりも大切なことなのです。学校内で発生する問題や人間関係から逃げていては大切な時期に成長できなくなります。

高校生は親から旅立つ準備に向かい、そして自立する季節です。問題に向かい合う強い気持ちを持つべきであり、親は心配しながらもそっと見守ることをします。本当に解決できない重い荷物を抱えている場合は乗り出すべきですが、それ以外は自主性に任せるべきです。

大人が入って力で解決できることはありません。辛くても厳しくても、当事者同士が話し合いをして気持ちを伝え合うことが問題解決の始まりです。

いじめの問題だけではなくて子ども同士の問題に大人が入って解決したように見えても、子ども同士が心を通わせていなければ解決できていないのです。高校3年間を嫌な思いで過ごすよりも話し合って分かり合い、楽しい3年間を過ごすことが最も大切なことです。

悩んで成長する時期に大人が入りすぎると成長できなくなります。気をつけたい問題です。