コラム
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2013/4/30
1246    玄関の掃除

人を大切にするということ。自分の家の玄関を掃除しないで30メートル先の人の玄関を掃除しても信頼されないように、自分の周囲の人から信頼されることが、関係が遠くの人からも信頼されることにつながります。友人や一緒に仕事をしてきた仲間を信頼することが、その先につながるのです。

例えば意見の相違や喧嘩別れをしてしまった友人がいるとします。その後、一緒に仕事をしなくても良いし会う必要もありませんが、その後、相手の悪口を言ったり批判の言葉を触れ回ると、触れ回っているその人が信頼を失うのです。

思うことはあっても口に出さないことが信頼です。つまり自分の玄関の掃除をしてきれいに保っているようなことです。人の悪口を言いながら、新しい仕事を受注するために完全なプレゼンを行ったとしても、人物調査の段階で信頼できない人物と判断されると新しい仕事は巡ってきません。

「友人のことを批判している」、「素行が良くない」などの評判はどこにいても調査されると届くものです。どれだけ他人の玄関の掃除を続けたところで、自分のところの玄関の掃除もしていない人は信頼されないのです。

いま人は生きています。生きているということは、社会において自分を生かさなければならないのです。自分を生かすということは信頼されなければなりません。信頼のない人は社会が生かそうとしてくれません。

そのために自分の家の玄関を掃除することが基本です。

それは家族を大事にすること。家族があり家庭があるとこは社会の信頼の第一歩です。

友人を大事にすること。友人を見るとその人が分かります。良い人は良い友人に囲まれています。

仕事のパートナーを大事にすること。同じ目的を持っていても、全員が同じ仕事ことをしている訳ではありません。総務、経理、営業など役割が違うことは当たり前ですし、同じ部署でも資料を作る人、外に出て人間関係を築いている人など、組織として全ての人が違う動きをしているのです。他人の動きは決して分からないものですが、それぞれが役割を担っているのです。それを認めることでパートナーとの信頼関係が生まれるのです。見えない動きを見ることが大切です。

そして過去に出会った人のことを大事にする。過去にご縁のあった人を、いつまでも大切にすることです。それは批判や悪口を言わないことです。相手にも現在があります。足を引っ張るようなことは決して言うべきではありません。

これらのことが自分のところの玄関の掃除をすることの意味です。

逆の場合はたった一日で信頼を失うことになります。家族を大切にしない人と仕事ができるでしょうか。友人を裏切る人と信頼関係を保てるでしょうか。仕事のパートナーを、役に立たなくなったら切り捨てる人と一緒に仕事をしたいと思うでしょうか。そして過去につきあった人の悪口を言う人を信頼できますか。恐らく一緒にいたくない、一緒に仕事をしたくないと思います。

信頼とは、まずは自分の心と言動の掃除から始めることです。