コラム
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2013/4/1
1226    最高の体験

2012−2013年度ライオンズクラブ国際会長のウェイン・A・マデン氏の2013年の国際大会に向けてのコメントがあります。

「1950年代のライオン誌を紐解けば、国際大会に関する記事には、常に「過去最高」の文字が躍っています。もちろん、大会が毎年少しずつ改善していた可能性もあり、例年の賛辞はもっともだったかも知れません。しかし、「過去最高」という感想は1960年代になっても変わらず、その後もずっと同じです。ドイツで2013年に開催される国際大会も間違いなく「過去最高」と称えられることになるでしょう」。

このようなコメントです。毎年同じような規模で、同じような内容で開催される国際大会ですが、マンネリ化することなく1950年代から2012年まで、毎年、過去最高の大会になっていることは素晴らしいことです。多くのイベントは毎年同じことの繰り返しとなり、時代に当初の熱気は失われて行きます。そして何故イベントを開催しているのか目的も曖昧なものになることもあります。そんなイベントは間違いなく過去最高の大会にはなりません。

ライオンズクラブの国際大会が、毎年過去最高のものに仕上がっているのには秘密があります。毎年、役員が変わっていること。毎年開催場所が変わっていること。毎年、次の開催都市の役員が国際大会を視察参加していること。参加者も毎年変わりますから、一生に一度だけ参加経験する会員もいることなどが要因です。

役員が変わることで、前年の大会を超えるような素晴らしい大会にすることを目指すことになります。

開催都市が変わることが意味しているのは、次にその都市が開催地となる機会は訪れないかも知れないということです。会員でいる間に一度だけ開催地の栄誉が訪れることで、開催地となる会員の気持ちや準備などが最高レベルのものになるのです。国際会長の言葉を借りると「この大会を成功に導くため、ドイツのライオンズは懸命に取り組んできました。彼らの敬服すべき効率的な働きと温かい歓迎によって、参加者は必ずや大会を楽しみ、最大限に生かすことが出来るでしょう」ということです。

翌年の開催地の役員が参加することで、国際大会の熱気に触れ、温かい歓迎に感動し、その感動の再現を自分達の都市でも味わってもらいたいと思うことになります。

そして世界中にいる会員にとって、国際大会に参加する体験は一度限りのものになる可能性があるのです。和歌山市で活動している私が国際大会に出席する機会は恐らくないと思いますから、参加した皆さんの話を聞くだけでも素晴らしい体験をしていることは想像できます。そして一生に一度の体験は、その人にとって忘れることのできないかけがえのない財産になるのです。和歌山在住の先輩会員は常にハワイの国際大会に参加した時の写真を持っています。これまで何度も写真を見せてもらい、どれだけ素晴らしい大会であったかを聞かせてもらっています。何度でも後輩に語ることができる体験をしているのです。

これが過去最高の大会の秘密だと思います。毎年の参加者がそれぞれの過去最高の体験をしているのです。2013年の国際大会は96回目を迎えます。96回目の過去最高の大会になります。毎年最高を更新できることは素晴らしいことですし、個人としても過去最高体験の更新を目指したいものです。