コラム
コラム
2013/3/29
1225    ピクニックの法則

ピクニックの法則というものが最新の行動科学にあることを聞きました。

三つに行動を分けます。・褒めるPositive.・直ちにImmediate.確実かCertain.この三つの組み合わせたものがPICで、行動を持続させる効果があります。しかし、褒める代わりに叱るNegative.が頭に入るとNICとなります。叱る、直ちに、確実に組み合わせですが、効果はPICの次にあるそうです。

最も効果が期待できないのは、褒めるPか叱るNと将来Future.と不確実Uncertain.を組み合わせたPFUかNFUなのです。褒めるにしても叱るにしても、そのうち、適当にとなれば、効果はないのは当然のことです。これは実行すべきでないので話題から外します。

そこで最初に戻ります。PICは褒める、直ちに、確実の組み合わせです。良い行いを発見したら、直ちに、的確に褒めることが、相手を気持ち良くさせるのです。

掃除をしている知人を見掛けたら、「寒いのに本当にご苦労様。いつもこの場所を掃除してくれてきれいに保ってくれていたのですね。ありがとう」と伝えると、感謝されることになります。

叱る場合は順序に気をつける必要があります。「寒い中なのに掃除をしてくれているのですね。とてもきれいにしてくれていますね。でもみんなが出社する前に掃除を仕上げてくれたらもっと良い仕事になるのだけれども」という感じです。叱るを分かってもらうというニュアンスに置き換えただけです。

学校で問題が発生しているのは、PICはできているけれど、NICが欠けていることも原因かも知れません。生徒が叱られるべき行いをしていた場合、見つけた現場で、直ちに悪い行為に対して確実に叱る必要があります。何をしても叱られない教育は規範意識をなくさせてしまいます。良い行いは褒める、悪いことをすれば叱られる。そんな当然のことを学ぶのも義務教育なのです。

いじめに気付いた時に、直ちに叱らないでその内に対応しよう、その内が「もういいか」という感じで、不確実に放置することはしてはいけないことです。小さなことでも直ちに対応することで防げることがあります。

抽象化しますが、こんな問題がありました。いじめ問題があり、被害者から話を聞いたところ大きな問題かと思い早急に対応しました。いじめている本人と家族と含めて話し合ったところ、実は大きな問題ではなく、生徒と家族で話し合うなど早期に対応したことでいじめがなくなったという話です。けんかをしている当事者が二人で話し合って問題を解決できることはないのです。第三者が間に入って仲介することで問題は解決に向かうことがあります。

被害者と加害者の関係を放置しておくことが問題なのです。常に第三者が見ている状況があると随分違った状況になります。そして状況に応じてPICNICを使い分けて、発生した問題に対応したいところです。

褒めるにしても叱るにしても、その問題が発生した時、直ちに感実に対応すべきものです。

今は穏便につませておいたら、その内に誰かが何とかしてくれるだろうと思うことが、問題を大きくしてしまうのです。褒めるか叱るかは状況に応じてですが、直ちに、確実に対応することが問題解決のための一つの方法です。