「私はこの人と出会って人生が変わりました。変えようと思うようになりました」。そんな話から始まりました。これは新年に参加した懇親会での話です。講演会に経営指導などをしているTさんを招いたのが要因です。Tさんの講演内容にすっかり感銘を受けたので、それ以降、何度も講演の機会を持って友人、知人にも聞いてもらっています。そして個人的にも教えを受けているのです。

人生を変えようとしている姿勢は素晴らしいのですが、人の人生を変えてしまう影響力を持つTさんも凄いのです。モノの見方を変えると人生を変える力に発展します。

兎角、人は他人の悪い面ばかりを見ています。「あの人の話し方が気に入らない」、「あの態度は人を怒らせる」など残念なことに他人の悪口を言いまくる人がいます。人の悪い面に焦点を当てているので良い面を見ることができなくなっているのです。

そこでその講演会では人の良い面を見る訓練を行ったのです。「隣にいる人の良い面を探して相手に伝えて下さい。そして良い面をたくさん書き出して下さい」という課題がありました。ところが相手の良い面を見つけ出すことは簡単ではなかったそうです。何十個も良い面を書き出せると良いのですが、何個も見つけられないペアが出てきました。

そこで「それでは自分の良い面を見つけて書き出して下さい」というテーマに変えました。自分のことは自分が良く知っているので良い面は書き出せると思いますが、これも簡単ではありません。自分が自分の良い面を余りよく分かっていないのです。自分の良い面を50個書き出して下さいと質問されて、余り考えないでも書き出せる人はいるでしょうか。自分を客観的に見つめることは実は難しいことなのです。

この訓練で人の良いところを見る習慣を作って行きます。他人の悪い面を見るのではなくて良い面だけを見つめる習慣を身に付けていくのです。良いところだけを見て相手と話ができるなら、人間関係は飛躍的に良くなります。その見方で一緒に仕事をすると成果が上がっていったのです。

良いところを見ながら付き合うことで自分も良い人へと変化していきます。不満や悪口を言うよりも、期待や褒め言葉を使う方が相手も自分も気持ちが良いのです。Tさんから福のある顔という表現を聞きましたが、福のある顔のところに幸運は招かれて訪れます。

そんな福のある顔とは素敵な笑顔なのです。笑顔招福です。笑顔のあるところに人は集まりますし福も訪れます。笑顔で人に接し、人の良い面だけを見て接することで幸運は訪れます。

Tさんから影響を受けた方は、もう一年、今の重要な役割を続けることを決意しました。

多くの人に影響を与える立場であり、その分、人から信頼されなければならない立場です。

そして「もっと人の役に立てるようにその次を目指したい」と希望を語ってくれました。

Tさんとの出会いによって自分の意思で人生を変えようとしています。

出会いが人を変え、人が変わると行動が変わるので社会に影響を与えます。良い面を見ることができる人が社会で行動すると社会は変わっていくのです。ゆっくりと、確実に。