コラム
コラム
2012/4/5
1012    目の前の扉

映画監督のジョージ・ルーカス監督の子どものアマンダ・ルーカスさんのインタビュー記事がありました。映画スターウォーズで有名な監督のお嬢さんのこの新聞記事から引用します。

「私が影響を受けたのは、夢を追う姿勢。そして好きなことをやるという勇気。父はいろいろな批判も浴びながら自分の物語、スターウォーズを表現するという夢を追いました。私は26歳と格闘家としては遅いデビュー。声援だけではなく、悪口も聞こえてきますが、夢を追っています。父はよくこう言いました。完璧じゃなくてもいいから一生懸命やりなさい。努力することがとにかく大切と。言葉通り、ほかの人の2倍はトレーニングをしていますよ」。(朝日新聞。2012.3.15朝刊)

そして当のジョージ・ルーカス監督の言葉に次のような言葉があります。

「夢はとてつもなく重要なものである。あなたは、それを心に描くこと無しには、なにもすることはできない」。そしてもうひとつ。「すべての人が何らかの檻に入れられています。でも扉の鍵はいつも開いているのです」。

夢を実現させた父親と、父親と同じように夢を実現させようと努力をしている子どもの言葉に夢を持つことの大切さと、人の倍の努力をすることが夢を実現させるために必要なことを語ってくれています。

もう夢を達成したので何もしなくても良いとは考えていません。やはり夢の続きを目指していると思いますし、次の扉を開こうとしているに違いありません。

人は誰でも自分が存在している地域社会や組織という檻の中に存在しています。檻の中でいることに問題はありません。しかしどんな時でも檻の中でいることはないのです。夢の扉、つまりこの檻の鍵は開いているからです。時には外に出てみる勇気、外の世界から学ぼうとする勇気が必要なのです。

檻の外に出るには大変な勇気がいります。檻の中は自由が制限されていますが、安全に管理されているので、次第に気持ちが楽になっていくのです。「このままでいいや」と安定してしまいます。一方、まだ見ぬ外の世界には危険が潜んでいるかも知れません。夢という宝物があるかもしれないのですが、夢という宝物よりも、檻の中にいると今の安定を志向するようになっていますから、外の世界につながっている扉を開けようとしないのです。

しかし外の世界と自由に交流できることは、大変な強みです。同じ価値感だけで支配している檻の中だけにいると存在も精神も埋没するからです。私達が生きている空間や社会は現実に支配されています。夢を追い続けるにはやるべきことが多すぎる社会です。

ですから危険が潜んでいても時には檻の外に出て心の中で夢を見続けること、その夢を現実の中に持ち込んで周囲に語り、檻の中も夢の実現する世界にするための行動を起こしたいものです。

夢を心に描くことで思いを実現することが可能であることを信じて、目の前の扉を開けましょう。