大半の人は選挙に関心がないと思いますという意見があります。政治家の名前も知らないし、自分達の生活には関係がないからという理由でした。また誰を選択するかの判断材料が少ないので、投票しようにも投票する人を誰にするのかの基準がないことも理由です。
つまり親近感がないこと、誰がなっても同じだと思うこと。テレビでは政治家の批判が多く、とても信頼できる人とは思えないこと、なども要因です。
でも友人達との会話の中では、子育て、教育費、高齢者の問題、医療の問題などの話は交わされているのです。しかしその友人の輪とその場限りの話し合いに終わっているため、それらの意見がその輪から外に出ていないのです。意見が外に出ないと、それらの意見が実現されることや不満が解消されることはありません。
つまり自分達の意見が政治に反映されることはないので、政治への期待はなくなるのです。そしてテレビを見ると政治家批判がされていますから政治への期待度は低くなり、投票にも行かないとなるのです。
では、どんな場合に投票に行く動機付けが発生するのでしょうか。
一人の事例。某議員が毎年誕生日に、誕生日おめでとうメールを配信してくれていること。これは投票への動機付けになっています。
一人の事例。落選中の某候補者が、毎朝、道路にやってきて一人で演説を行っている姿を見た時、そして幟の旗を一人で片付けて去って行く姿を見た時に心が動かされたようです。
投票に結びつける要因は、心を揺り動かすことにあります。抽象的表現ですが、「ぐっと来る」、「きゅんとなる」様な思いを感じると人の心は動かされるようです。
平成21年夏。民主党が勝利して政権交代を果たして理由は、子どものため、高齢者のため、社会的弱者のために何かしてくれる。何か期待できると思わせたことも要因です。
つまり「みんなの味方」が現れてくれたのです。「みんなの味方」と思わせてくれる人の登場があれば、人はそれに向かうのです。「みんなの味方」の考え方は新鮮でした。この言葉は鍵になると考えています。
そして「鳩山首相が何故辞めなければならなかったのか分からない」という意見もありました。確かに母親から資金援助を受けていたかも知れないけれど、一所懸命やっていたし、自らが行動をしないで、それを批判できる人はいないのではないかという考えからでした。
批判をすることは容易いことですが、行動を起こすことは難しいものです。行動している人を批判するだけの人にはなりたくないと思います。
歴代総理大臣の名前を聞いたところ、知っている名前は少ないのです。小泉さんと鳩山さんは知っているけれど、他の人は知らないという意見が多くありました。後はかろうじて、麻生さん、福田さんの名前が出てきた程度です。一国の総理であっても、一年で交代を余儀なくされている、そして支持されない理由を見たような気がしました。総理の声が直接、私たちの心に響いてこないのです。言葉を心に届かせること。これが大切なことなのです。