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オバマ次期大統領の方針
 和歌山県にいながら、政治の話題になっているはバラック・オバマ次期大統領のことです。嬉しいような残念なような気持ちがあります。オバマ次期大統領の演説や姿は格好良いですから、ブッシュのアメリカと違った2009年のオバマのアメリカが期待されます。そして経済対策のためのドリームチームが構成されていて、メンバーを聞くだけで経済危機突破が期待できますからワクワク感があります。アメリカ国民の期待感はもっと凄いものがあると思います。

 さて今日の懇談では次のような意見がありました。
 オバマ次期大統領の凄さは、石油に関して中東諸国に頼らない国づくりをすると宣言した点にあるとのことです。民主党指名受諾の演説で「10年後、中東産石油への依存に終止符を打つというものです」と宣言しています。更に「大統領として天然ガス資源を開発し、クリーン・コール・テクノロジーに投資し、原子力を安全に利用する方法を探ります」と話しています。

 エネルギーの主導権を、ブッシュ大統領とは違った形で中東諸国から取り戻そうとする強さを感じます。
 国家が携わるものの柱にエネルギー政策があります。エネルギー開発の方針を明確にすることが国として必要です。アメリカは石油以外の既存燃料と、再生可能エネルギーへと方向転換をしようとしています。投資額も10年間で1,500億ドルと数字を具体化していますから、この政策は成功に向かう筈です。

 懇談した別の方は、自動車産業が危機を迎えているのに対して補助施策を講じるのではなくて、低燃料車にシフトする方向性を示しています。更に自動車産業から溢れた労働者を新エネルギー産業へと雇用を向かわせようとしているような節があります。1,500億ドルの投資によって新たに生み出される雇用は500万人ですから、モーターシティがエネルギーシティと生まれ変わる可能性もあるのです。

 太陽熱のエネルギーに向かうことはエネルギー問題と環境問題を解決する方向に向かいますし、現在値崩れを起こしている太陽光発電用の素材も再び脚光を浴びると思います。
 雇用に関しては、新エネルギーという新しい産業に従事する人達は高賃金で、国外にアウトソースできないものとして位置付けられていて、エネルギーの覇権を握ろうとしているようです。

 アメリカの未来が展望できるような演説と方針です。混乱している時代にアメリカは未知数でも若くて格好良いリーダーを登場させたのです。オバマ氏を歴史に登場させたのはアメリカ国民であり、それ以外ではないのです。危機に対する即時の対応と、歴史に対応すべき認識を持っているのがアメリカの凄さだと痛感します。自分達の住む国の行く末は自分達で決める。簡単だけれども実現させるのは難しいことです。

 日本の政治よりもアメリカの政治に注目が行くのは、政治に躍動感と爽快感があるからです。そして二大政党による歴史があることから、不信が極まった政治自分達で変えられると知っているので参加意識が強いのです。
 日本のに野球界とよく似ています。野茂投手がメジャーリーグに渡って以来、野球からベースボールへと、全てではありませんが関心が移っています。政治の世界もアメリカの凄さを見せつけられましたから、日本の政治も歯切れが悪いと関心外に追い遣られそうです。尤も、政治が追い遣られて、その結果に困るのは国民である私達なのですが・・。

 アメリカに新しい産業形成を具体的目標にすることで、世界中の研究者や資金がアメリカに向かいます。そして新しい雇用が生まれます。人材もアメリカに集中することになります。閉塞感が漂い、就職が困難な日本から人材が流出する可能性もあるのです。人材と資金を引き付けられるのは、未来を感じられる場所だけです。未来を感じない場所に人もお金も集まりません。太陽が輝く明るい場所に人は集まりますが、暗くて危険な香りのする場所に人は集まらないのと一緒です。

 国際政治もアメリカが主導権を握りました。わが国も民意を反映させた国づくりをしないと内閣の支持率の低下と共に、活力も低下していきそうな感じがあります。
 オバマ次期大統領が語った「Change We Can Believe In」や「Change We Need」の簡単な言葉の素晴らしさが今も頭に響いていています。日本語で、これらと同様に希望の持てる言葉が登場して欲しいものです。

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