和歌山県も舞台に開催される「
2007年日本中華年」。今秋のイベントとして「
和の歌」が開催されることに決定しています。平成19年9月15日から同月22日までの7日間、新宮・熊野エリアを初め、田辺・御坊エリア、白浜エリア、高野山エリア、和歌山市エリア、そして那智勝浦エリアの7つのエリアで和歌山県の観光地としての魅力を、全世界の中華圏の皆さんに発信する大きな取り組みです。
世界中から華商が和歌山県にやって来るので、県の経済振興や観光振興につながるのは勿論のこと、世界に和歌山県を認めてもらえる絶好の機会となります。和歌山県には、中国の人が最も訪れたい場所とされている那智の滝がありますし、徐福伝説など中国との深いつながりがあります。
さて本日は東京で、首都圏でこの催しを中心とした観光施策に関する打ち合わせと和歌山県の観光に関する意向調査を行ってきました。
和歌山県の観光資源は評価されているものの、観光客を迎え入れるだけのおもてなしのレベルが懸念されています。東京は政治と経済の中心地であるだけではなく魅力的な観光地であり、宿泊施設や観光事業者にとっては激戦区なのです。国内だけではなく世界のホテルや世界の観光地を舞台にサービスを提供している観光事業者が割拠しています。
サービスレベルやおもてなしの精神が欠けると、忽ち競合相手にお客さんを奪い取られてしまいます。一度、サービスレベルに疑問符をつけられると、信用を再び取り戻すことは難しいのです。
あるホテルでは、部屋に入ると冷たいブドウとバナナがテーブルでお客さんを迎えてくれていました。その横にはウォーターが置かれ、ホテルからのおもてなしの気持ちを伝えています。
ホテルの従業員さんは、丁寧に一通りの施設の説明をしてくれた後に「他に何かお手伝い出来ることがありますか」と確認してくれます。お客さんの課題を一緒になって解決しようとする気持ちが伝わってくるものです。勿論、言うまでもなくお客さんを迎え入れる態度は一流のものです。
チャックインカウンターで並んでいると、ホテルの従業員さんが「何かお困りのことはございませんか。急ぎの方はいませんでしょうか」と声を掛けてくれます。そして時間の経過を見て、お客さんの苛立ちを防ぐかのように「大変お待たせして申し訳ございません。キャンデーは如何でしょうか」と、キャンデーを配ってくれます。人は待たされた場合、何が起きているのか説明の言葉が足らないと苛立ちますが、説明してくれると苛立ちは消え納得するものです。
言葉と態度で示すおもてなしの気持ち、そして言葉以外でお客さんを迎え入れてくれていると思わせてくれるおもてなしの心。お客さんがリピートするのは当然のことだと思います。和歌山県でも導入したいおもてなしの気持ちでの数々です。
さて観光立県和歌山県で、この催しが大阪府と兵庫県と並んで開催されることは、関西の中の和歌山県が認められていることを意味しています。この催しを全国に発信するために、そして和歌山県に来てもらって観光地でのおもてなしと共に、お客さんに楽しんでもらえるためにも観光施策に力を注ぎたいところです。