400.目標の重要性
 ビジネスや個人目標など戦略を立てる上で大切なものは目標を設定することです。目標がないと何も生まれないといっても過言ではありません。目標とは、放っておいたら到達できないことを指します。自然に任せていても到達するようなものには目標を設定する必要はありません。例えば一般的に、年齢と共に進級する小学校の進級などは目標を持つ必要はないのです。

 目標とは、年収1,000万円を目指すなど、努力しなくては到達できないけれども、努力をすれば達成も可能であるようなものに有効なのです。ただし単一、単年度の目標であれば達成は困難ですから、目標はたくさん設定しなくてはなりません。
 初年度500万円、二年目は800万円、3年目には1,000万円を達成するという目標が一つ。さらに1,000万円を達成した後に何を目指すのかも目標として持っておく必要があります。単に年収だけを目標にしているのでは達成した後は何も残りません。年収達成の後には、年収を高めて家族が幸せになるなどの高い目標を持つことが必要です。

 このように目標には近い目標と遠い目標があり、金額換算出来るような比較的軽い目標と家族の幸せなど重い目標があります。これらの近遠、軽重のある目標を設定することが実現に向かわせる秘訣です。近い目標だけ決めるのであれば、遠い目標はぼやけてしまいます。遠い目標だけを持っていると、今何をしたら良いのか分からなくなってしまいます。高い目標を一つにして、それを達成するまでの目標は、姿かたちの違った複数の目標を設定することです。
 つまり目標はたくさんあること、頭の中にあっていつでも取り出せるものである必要があります。

 目標達成のための秘訣があります。それは「流れ星の伝説」と呼ばれるものです。流れ星が流れている間に願いを掛けると、その願いが適うとのいいつたえがあります。これは正しいものです。
 理由は次のようなものです。流れ星が流れ落ちる瞬間に、咄嗟に願いが思い浮かびお願いとして言えるということは、普段から目標を持っていて常に意識していることの現われだからです。常に目標意識を持っていることで流れ星が流れ落ちる瞬間にでも願いを掛けることが可能となるのです。目標を理解して、覚えて、いつも頭の中で繰り返して継続させ、とっさに言える程に定着させることで目標は達成させることが出来るのです。

 そして目標は他人の考えに基づくものではなく、自分の考えを持ち自分の言葉で表す必要があります。他人の考えは全てを理解出来ませんし、理解出来ていないことは実行することは出来ません。ところが自分の考えなら自分が理解出来るものですし、実行し易くなります。自分で納得して実行するためには自分の考えを持って自分の言葉で目標を立てることが大切です。

 そして最も重要なことがあります。それは目標を紙に書き出すことです。例え間違った考え方であっても、紙に書き出すことで具体化させることが出来ます。紙に書くことで間違いがあれば自分でも分かりますからそれを直すことが出来ます。最初から完璧な目標はありませんから、気付いた都度、または時間の経過と共に当初の目標を修正していくことが大切なのです。

 アリストテレスの逸話があります。アリストテレスは様々な分野で活躍した歴史上の人物ですが、特に物理学では功績があったと言われています。しかし現在ではアリストテレスの物理学には間違いが多いと聞きます。それでもアリストテレスの物理学は現在社会の基礎になっているのです。その理由は、例え間違いであっても物理学の考え方を最初に具体的に示してくれたことで、後の人がアリストテレスの考え方を修正することか可能となってからです。もし元になる考え方がなければ、物理学の進歩は今よりも遅れていたと言われています。

 つまり間違っていたとしても紙に書き出しておけば修正は可能ですから、考え方をより進歩させることが出来ますし、間違いを正していくことで精度を高められます。紙に書き出さないで頭の中にしまいこんでいても修正出来ませんし、具体化させていないものは永遠に直すことは出来ませんから発展性もありません。
 総括すると、目標とは、複数のものをたくさん設定すること。繰り返して常に言葉で表せること。自分の言葉で紙に書き出し、自分の成長と共に修正していることが重要なのです。

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