383.大切なこと
 人は笑顔と挨拶と返事が大事。市立宮小学校登校日で産休補助の若い先生が贈ってくれた最後の言葉です。大人になってもこの三つを忘れずにいると素敵な人に、そして幸せになれることを最後の教えとして伝えてくれたのです。何という素敵な贈り物でしょうか。

 大人になって何年も経過している私も分かりますが、これらの心掛けは人として大切なものですが忘れてしまうことがあります。気分が悪い時、いらいらしている時、腹を立てている時などがそれに該当しますが、いつも笑顔で挨拶が出来る、そして素直な返事を返すことは以外と難しいものです。
 だからどんな場合でも三つのことを実践出来る人は、人から信頼され順調な人生を過ごせる条件を満たしていると言えます。子どもの頃に簡単なことでも大人にとって難しいことがありますが、子どもの頃と同じ純真な気持ちを持ち続けることで、いつまでも素直なままでいられるのです。

 笑顔。笑顔でいると周囲にも笑顔が溢れますし、嫌なことがあっても自分の笑顔で救われることがあります。笑顔は困難を解決してくれる優れた処方箋です。

 挨拶。その日、最初に会った時に交わす挨拶は大変重要です。挨拶は人と人を結び、お互いの心を近づけてくれる優れたコミュニケーションの手段です。人間関係は挨拶から始まると言っても過言ではありません。自然に挨拶が出るようにしたいものです。

 返事。元気の良い返事は、依頼に応えてくれる気持ちを表現してくれるものです。「はい」「ありがとう」に代表される感謝の言葉は自分の気持ちも清らかにしてくれますし、相手の気持ちも暖かくしてくれます。ただし、言葉には気持ちを込めることが大切です。気持ちの入っていない返事は何事も生み出しません。
 
 誰にも奪われることなく大人になっても持ち続けたいもの、それはどんな状況でも変わらない笑顔と挨拶そして返事の三つです。
 小学生の時の出来事であっても、印象に残ることは忘れることはありません。わずか一学期だけの担任だった先生ですが、生徒に影響を与えるのに長い短いは関係ありません。短い期間であっても、一生懸命な授業と生活指導を覚えてくれる生徒は必ずいる筈です。連絡帳の記述やテストの注意書きなどを拝見すると熱心さが伝わってきます。
 連絡帳には「先生もこの小学校に来てみんなに元気をもらっています。先生がいなくなっても元気な小学生でいて下さい」などの記述がありました。

 春から夏休みまでの間だけ生徒の前に現れた先生ですが、いつまでも記憶に残ることでしょう。そして生徒が大きくなった時に「人には笑顔と挨拶と返事が大事ですよ」と子ども達に教えていることでしょう。

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