和歌山市内の主なNPOメンバーと県と和歌山市の職員さんとが集り、協働を考える会合がありました。会合ではお互いの立場からの本音の意見を出し合ったので濃い内容の話し合いとなりました。
この会合の主旨は、先の平成17年度和歌山市民提案事業の結果報告会の場において、和歌山市長から「協働は嫌いです」の発言があったことに衝撃を受けたNPO活動家達が、「では協働の意味を考えてみよう」と呼びかけ集ったものです。
結論からすると、NPO活動家と行政関係者が協働の意味を真剣に考えた和歌山市で初めての機会となり、お互いの立場を理解出来たことで、これからの活動が有効になることが確認出来たことに意味がありました。
そして、和歌山市において協働のルールブック作りを行うことに決定したことが一番の成果です。
このことに関しては、本日参加していた市役所職員さんが話し掛けてくれました。「協働の市長発言に関しての問題点は、(私の)ホームページを見て確認させてもらいました。実はこのホームページの内容は波紋を呼びました。ここに端を発して市長から、和歌山市としてNPOと協働出来る仕組み作りをするよう指示があったのです。部長と相談した結果、企画部ではなくNPO・ボランティア推進課のある市民部で作成することになりました。
市長が任せてくれたことに関して誇りに思いますし、市役所だけで協働のしくみを作成するのではなく、本日集ったNPOメンバーと市役所職員で協働して作成していくことにしています」と言うものです。
NPO活動を行っている人達にとって問題発言となった協働発言ですが、これを前向きに捉えて改善する意向を示してくれていることは嬉しい成果です。協働に関して問題提起を行った結果、早々と成果が表れています。問題点は隠すのではなく、おかしいことはおかしいと提言してすることが大切です。その提言を権限者が撥ね退けてしまうとそれまでですが、問題点だと気づいて改善する姿勢を示してくれたら協働意識の醸成につながっていきます。
問題に発展するような事項があれば問題となった言動を情報開示することで、関係者の意識を変えるきっかけになったことは情報開示したことによる成果です。関係箇所の意識が変わり、権限者が問題点解決のために指示をしてくれたこと、そしてNPOで活動している方達が行動を起こして意見交換の機会を設けてくれることになりました。その結果、これから約1年の時間をかけて、和歌山市のNPO法人と行政機関が協働出来るような全国に誇れる「協働のルールブック作り」を完成させて行きます。
ひとつきっかけがあると前向きに動き出すことがあるものです。しかし全てはそうなりません。それは関わっている人の意識と熱意に起因するものです。
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