貴重で考えさせられる意見をいただきました。地方議員から良く聞く台詞におかしいものがあると言うものです。それは「この道路の補修は私がやりました」「見通しの悪い道路だったのですが、私がカーブミラーをつけました」「私が地元の下水道を完備させました」などの台詞です。
曰く、これらの台詞を見逃していますが、これが地方議員による利益誘導であり典型的な口利きであることに気づいていない市民の方が多すぎると言うものです。地方議員が自信を持って話しているこれらの台詞は、自分は利権代表であることを証明しているものであり地域の発展を願っている人にとっては何の意味も持たないばかりか排除すべき性質のものであると話してくれました。
まして執行権は行政機関が持っているので、地方議員がこれらの道路補修などをやったと言っても嘘であることは懸命な市民は分かっていると言います。道路補修や下水道設置などの仕事は行政機関の仕事であり、必要なものであれば地方議員が口利きをしなくても実現されるものであり、必要のないところに無理やり予算をつけるように仕向ける姿勢は特定の地域への利益誘導であり全体の利益にならないと考えています。
地域で必要とされる仕事は、組織として情報入手能力に優れている行政機関が得意とするものです。市民の皆さんからの要望は本来、直接行政機関に通して実現されるものであり、それが出来ていないのであればそれ自体が行政機関の悪さです。
地域の皆さんが地方議員に期待しているものは以前とは変わってきています。
人口減少の時代に突入、団塊の世代が第一線からリタイアする時期に差し掛かり、また国から地方の自立が求められている現在においては、地方自治体間で生存のための競争が繰り広げられています。
従来と同じように、特定地域の利害代表者は必要とされていません。全体パイが増えない状況において、ゼロサムのように奪い合いをするだけでは地方自治体としての活力は益々低下していきます。
人口も予算も現役世代も減少傾向にありますが、ゼロサムではなく例え少なくても利益を呼び込む施策を考え実行する地方自治体であるべきですし、市民代表としては地方自治体のチェック機能を果たすだけではなく、市全体の政策検討に関わることが期待されています。
地方自治体などの執行機関が地域の要望を聞き実現に向けるのであれば行政施策ですが、本来地方自治体がすべきことを地方議員が単に仲介するだけであれば行政的雑用となります。行政的雑用にしないためには、同じような意見や要望が重なった場合、一件ごとの処理にするのではなく根本的に問題があると考えて、当局と一緒に抜本的対策を講じることです。
マニフェストの時代です。地方議員に執行権がありませんからマニフェストはそぐわないところがありますが、少なくても活動の経過について報告すべきですし、活動実績を踏まえて次に何をしようと考えているのかを市民の皆さんは求めています。
活動の経過は文面で表し、何の行動するのかを示すことが求められています。
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