247.紀州子ども語り部
 ある小学校で紀州子ども語り部養成事業について話し合いました。
 本事業はNPO法人が主体で、和歌山市が支援してくれている民間と行政が協働した最初の事業です。本事業の目的は、和歌山市で育った子ども達が城下町としての和歌山市の歴史を学ぶことにより故郷の良さを認識してもらうことにあります。直ぐに観光客を案内出来るとは思っていませんが、歴史を学んだ成果は大学生や社会人になり和歌山市を離れ他府県に行っても、出身地は和歌山市であると自信を持って話して欲しいと願ってのものです。
 江戸時代からの城下町として栄え、歴史を大切にしながら現在に至っているまちが和歌山市ですから、古きものと自然環境を大切にしながら徐々に新しいものを取り入れているのです。発展の速度はゆっくりかも知れませんが、他都市にはない城下町と新しい文化の融合が見られるまちとしての存在に誇りを持ちたいものです。
 紀州子ども語り部養成事業はこのように短期的に成果を出すものではなく、長期的な視点に立ってのものです。
 元来、和歌山城について学習する機会を積極的に取り入れている学校です。校長先生達も目的に賛同してくれて協力を約束してくれました。

 合わせて議員としての活動についても話させてもらいました。冒頭、議員の印象を聞くと、時代に合わない古臭い存在であると認識していました。結局、住民の代表であるのに、行政改革の足を引っ張っているのは議員である、そして普段の活動は何をしているのか分からないと、その印象を話してくれました。
 議員の印象を総括すると、古臭い体質、ご老体、活動が分からない、新鮮味がない、改革のブレーキなど、とても好印象とは言えないものになっています。さらに議員は自ら行動を起こさないで役所内部で口利きをしているだけの印象があり、それが暗い印象につがっています。これからの議員は、自らの行動で示すことによってこれらの印象を払拭していくことが求められています。

 皆さんが期待を持ってくれているのと、あきらめの気持ちで見てくれているのでは、活動の原点から違います。期待を担って活動すると肯定的な活動になりますが、「どうせ」と思われていると否定的な活動になります。
 そこで印象を払拭出来るように、現在の活動について話をさせていただきました。和歌山市の未来にあまり期待は持てないのではとの問いに対しては、そうではないと答えさせていだたきました。起業家、福祉関係者、NPO活動家、観光事業者などの間から現状を打破しようと活動を行っている若い人達が同時に現れている事例を示し、各分野において期待感があることを知っていただきました。
 一気に変化を起こせる期待可能性は十分にあります。ただ活動に当たって若い人達は自事業計画の初期資金に窮しています。ですから行政の支援は何よりも立ち上げ時に必要です。期待可能性には先行投資を行って欲しいものです。これは資金面だけではなく活動環境や人的支援を与えてくれるだけでも良いのです。
 若い人達が世に出る環境を整えている地域が次の時代をリードすることになります。

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