77.情報の集積
 事業でも何でも最初に取り組みを開始したところに情報が集まります。そのことに関心がある人から、行動を起こしてくれる人に情報が入るからです。二番手よりも20倍も30倍も情報が集まります。情報が集まり行動すると知的ノウハウが積み重なります。
 
 一番手と二番手の差は、簡単に縮めることが出来ない程大きなものです。二番手が力をつけてきたとしても、一番手は知的ノウハウを活用して、更にその先を行くからです。
 誰もしないことに踏み出すのは勇気が要りますが、やれる立場にいる人が実行すべきです。動物介在療法への取り組みを行うことで、その分野に関する情報が集積し始めました。取り組みを行っていない時点では情報は集まっていませんから大きな差です。獣医師、旅行業、健康産業、セラピー、児童虐待などについての拡がりを見せています。第一歩を踏み出すことの大切さに気づきます。

 分野が異なっても交流を図ることでお互いが進歩します。同じ活動領域の世界でいると、どうしても視野が狭まります。一件無関係の分野の話を聞くことは無駄ではなく、自分の活動に生かせるヒントが散りばめられています。
 専門分野は違っても会の進め方や人間関係の悩みは共通ですから、交流することで解決手段も見出せます。上手く交流機会を創出することで活動は進展します。
 
 特に和歌山市のような狭い地域で、お互いをけん制しあっていても仕方ありません。そんなことをしていては、ビジネスだと市外の会社に取って代わられます。心理学が専門の人、観光が得意な人、広報に携わっている人、動物愛護活動をしている人、文化人の方々が交流することで、その分野ごとに単独の活動をするよりも数倍の成果があがります。

 愛犬家にとってのカリスマ的存在の三浦健太先生は、1995年に日本で初めてワンワンパーティを開催しました。それから9年後の現在、西武ドームで7万人も集めるような愛犬と一緒のイベントをするまでに至っています。
 その他にも、ウンチ君大作戦や都市公園での愛犬との共生への取り組みなど、愛犬に関して初めての事に取り組んでいます。三浦先生の行動力に拠るところが多いのですが、先駆者として取り組んだことから愛犬に関する情報が集まり知的ノウハウとなり、そこから生み出される新しいアイデアを実現化させているのです。これは一番手となったことが要因です。

 自分が経験したことや、知っている人の活動を見ることで、誰よりも先に取り組むことの大切さが分かります。

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