平成16年 3月 8日(月)
C.平成16年 3月
 和歌山市議会一般再質問への
 答弁内容
貴志川線問題について

答弁者 : 企画部長
 利用者の意向調査につきましては、南海貴志川線対策協議会で2月12日と2月27日アンケート調査を実施しました。
 特に、2月27日は、市内の高等学校で登校日を確認し,1年生から3年生の全学年の高校生を対象に、午前7時から11時まで実施しています。
 次に、現時点での利用促進策といたしましては、サイクルアンドライド,キスアンドライドの推進を考えています。 また、電車内に自転車を持ち込むことができるサイクルトレインの導入や、議員ご提案の「お買い物回数券」「環境定期券」「シルバー定期券」等の利用促進案についても、南海電気鉄道株式会社に働きかけて行きたいと考えています。
 次に、市民に対しての情報開示についてですが、協議会を通じて今後必要な決算書類等の提供及び説明について、南海電気鉄道株式会社に要請してまいります。



行財政問題について

答弁者 : 市長
 今回の国の三位一体改革に基づく平成16年度の地方財政計画は、地方自治体の財政に大きな影響を与えており、各自治体の予算編成においては、過大な収入不足を招くなど極めて重大な事態になっています。
 例えば、国庫補助負担金の一部廃止に伴う一般財源化については、所得譲与税の創設により、基幹税である所得税を地方に移す筋道がつけられたという点においては一定の評価をするものですが、これは、あくまでも暫定的な措置にすぎず、本格的な税源移譲の具体的内容は先送りされている現状においては、真の税源移譲となっていないと思っています。
 また、国の法令等による基準も緩和されておらず、地方の自己決定、自己責任の下に、サービス水準の決定が出来ないなど、地方分権改革が目指す税源移譲と権限移譲が一体的に実現されていません。
 特に、今回の地方交付税、臨時財政対策債の急激な削減は、歳出の削減に努力している地方自治体にとって、最後の財源と言うべき基金の取り崩しによって対応せざるを得ない状況となっています。
 このように平成16年度の地方財政計画は、総体的には地方自治体が納得出来るような対応となっていないと思っています。
 代表質問で「このようなことが続けば、大半は赤字再建団体に転落してしまう。国は地方団体を赤字再建団体へ追い詰め、国の管理、指導の下で地方財政の健全化を図ろうとしている」という、新潟県の平山知事の発言を取り上げましたが、私も同様に思っていますので、こうした意見を強く主張してまいりたいと考えています。

 今後の本市の歳入は、国の地方財政計画に伴い左右される側面を持っており地方の歳入の見込みが不透明であり、本市でも多くの財源不足が生じることが予想されます。
 しかしながら、近年の急激な社会情勢の変化は広範な行政需要と行政課題を生じさせており、財源不足が見込まれる中、これらさまざまな課題に対応した施策を進めるにあたり、住民との対話を図りながら知恵を出し合い、効率的な行政運営を行っていかなければならないと考えています。
 こうした状況の中、本年度では委託料の見直し・縮小、事務事業評価の手法を用いた外部評価制度の導入により、例えばリサイクルプラザ建設事業の費用対効果等を検証するなど財源を見据えた実効の上がる事業の選択、また行政改革の重点改革項目である滞納・収納率向上対策に係る予算措置を行い、さらに定員適正化計画による人員削減を行ったところです。
 また、既存の事務事業についても抜本的に見直して参りたいと存じます。
 こうした行財政改革により生み出された財源により、今後は有効的でかつ効果的な事業の推進を図って参りたいと考えています。


答弁者 : 企画部長
 外郭団体の経営健全化を含めた行政改革の重点項目につきましては、多くの課題点・問題点が残されております。
 しかしながら、これらの問題点解決のためには、強い姿勢で取り組んでいくことが今の行政に求められています。
 このことから、現在、重点項目の実施にあたっては、行政等を取り巻く厳しい情勢についての認識と、これらの状況に対応するための意識改革に向けた取り組みを行っていかなければと考えています。
 また、外郭団体については、指定管理者制度が導入されることに伴い、運営基盤としての業務の確保に、早急な取り組みが求められています。
 議員ご指摘のとおり外郭団体を含めた行政改革のなかでも、特に重点項目につきましては、計画的に取り組む必要があるため、現在、各担当部署において計画年度を示し、具体的な方策を伴った実施計画を作成しているところであります。
これらの計画に基づいて、今後、徹底した進行管理を図ってまいりたいと考えております。


答弁者 : 財政部長
 一般会計と特別会計を合わせた収支不足ですが、平成14年度決算での総合収支は、約173億円の赤字となっていまして、特別会計の赤字を一般会計で補てんしたとすれば、約173億円の赤字そのものが財政再建団体への転落ラインを超えることとなります。議員ご指摘のように、普通会計の赤字が標準財政規模の20%を超えた場合、これを本市に当てはめますと、平成14年度決算では約154億円の赤字になった場合に財政再建団体となります。
 現在、普通会計は黒字を維持しておりますが、下水道事業、土地造成事業などの特別会計は独自で赤字を解消出来ていない財政状況であり、最終的には一般会計で多額の赤字額を補てんしなければならない状況となり、その時点で本市は財政再建団体に陥る危機にあります。さらに、一般会計の財政状況は、歳入の根幹をなす市税収入が年々減少し、歳出においても義務的経費である生活保護費等の各扶助費が大幅に増加し、また特別会計への繰出金も増加傾向にあり、さらに加えて三位一体改革の影響を受けたことなどで、単年度収支の均衡を図ることが益々困難な状況となっています。
 このままでは、本市が財政再建団体に陥るという可能性が高まってくるものと考えています。
 次に、万が一、財政再建団体になりますと、地方債の許可制限を受けますので、市町村の意思で、道路建設、学校建設など多くの事業が出来なくなります。歳入におきましても、国との協議にもよりますが、固定資産税など市税は現在より高い税率での賦課や使用料、手数料におきましても、料金の値上げを含めたより一層の受益者負担の適正化が必要となり、市民負担の増加が著しくなることが想定されます。
 歳出におきましては、行政組織の簡素化、給与水準の見直しなどで人件費の削減、市単独事業の原則停止、各種団体へ交付する補助金の削減など、市民サービスの著しい低下が想定されます。このような事態にならないためにも、健全化計画の目標達成に向けてより一層努力していきます。

 土地造成事業特別会計の市債の借り換えについては、特別会計独自の健全化計画の策定と、本市の財政健全化計画をリンクした健全化対策の支援が条件となっています。
 従いまして、平成15年度分につきましては、国、県と協議の上、長期債利子や販売促進事業等に対して、一般会計から健全化支援分として7億円の繰出措置を行い、借り換えが認められたところです。
 なお、平成16年度以降の市債の借り換えにつきましても、国、県と協議を重ね、その許可が得られるよう一層の努力をしてまいります。


答弁者 : 総務部長
 平成17年度から平成19年度までの退職予定者数は、平成17年度94人、平成18年度154人、平成19年度213人となり、平成19年度に退職者のピークを迎えることとなっています。また、予想される退職金総額は、平成17年度は約26億1,600万円、平成18年度は約42億8,500万円、平成19年度は約59億2,700万円の合計128億2,800万円となっています。


答弁者 : 財政部長
 退職債手当等につきましては、団塊の世代の、定年退職者の退職手当はその対象となっていません。しかしながら、職員の定数条例の改正等によって定数の削減が確実に見込まれる場合や、整理退職等を募ることによる当該退職者に対しての退職手当について対象となっていますので、担当部局と協議してまいります。

 以上

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