コラム
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2021/8/4
1819    紀の国わかやま総文2021
紀の国わかやま総文2021

令和3年7月31日に開催された「紀の国わかやま総文2021」開会式に参加しました。高校生が創るわが国の文化の祭典、つまり全国大会です。全国の高校生が文化と芸術の分野でお互いに高め合い、交流する機会です。

令和3年夏に和歌山県では初めて開催されることになりました。この大会に向けて2年前に実行委員会が発足し、当時1年生だった学生が中心となって今日を目指して高校生活の2年間をかけて創り上げてきたものです。彼、彼女達は現在3年生ですから、高校生活の中にこの総文を目指した生活もあったわけです。

開会式は高校生が持つ柔軟な発想に基づいた企画力と仲間を信じての実行力、そして和歌山県の歴史を学び伝えようとする力に感動しました。何よりもこの大会を目指して和歌山県の文化レベルを引き上げてくれたことを嬉しく思います。

一緒に開会式に参加して元教師は「文化不毛の地と言われ続けてきた和歌山県の文化を高めてくれた高校生に感謝したい。私達が目指してきた和歌山県の文化を見させてもらいました。高校生と後輩の教師の取り組みに感動しました」と話してくれたように、この開会式は素晴らしいものでした。和歌山県の歴史と偉人、見所を高校生の発想で素直に伝えてくれたので分かりやすいものでした。
印象的だったことがあります。この式典を通じて開式から閉式まで演奏された大会イメージソングの「届けよう 和の心」です。大会のテーマソングとして式典を盛り上げて感動させる役割を果たしてくれました。司会者からこの作詞と作曲の学生の名前の紹介が聞こえてきました。
「この歌の作詞は、平成30年星林高校三年生だった森本七彩さん、作曲は平成30年当時、日高高校二年生だった田端志帆さんです」という紹介でした。
「そうか、令和になる前の高校生が、自分達が卒業した後の2021年に思いを託して作詞と作曲に応募した作品だったんだ」と思うと、感動を与えてくれた会ったことのない二人の生徒に感謝したくなりました。この曲は文化と芸術で全国の高校生を迎える和歌山県の高校生の心境を見事に表現しています。現役の高校生だから伝えられる詞と曲の力だと思います。

 映画でもドラマでも歌の果たす役割はとても大きく、映像の世界の想像を広げてくれます。開会式の演出内容はとても素晴らしいものでしたが、テーマソングに加えて吹奏楽の皆さん、歌い上げてくれた高校生の力は大きかったと思います。開会式を見事に感動の場面として演出してくれました。この開会式の演奏と歌の力も和歌山県の文化レベルを、全国レベルに高めてくれたと思います。

二人が卒業した後の後輩に託したテーマソングと、テーマソングの思いを開会式の演出に加え、表現した高校生の企画と熱意は「素晴らしい」の言葉がとても似合います。

そして生徒実行委員会委員長を始めとする高校生の挨拶は、気持ちと力が宿り、会場の私達の心に届きました。言葉は人を感動させますし、その後に行動を促す力を持っています。
「和歌山県の将来を担う高校生のために、今の大人が明るく希望のある将来の和歌山県、日本を創る役割を果たさなければならない。和歌山県を拠点として活躍できる舞台を整えたい」と思いました。高校生が大人の責任を呼び覚ましてくれています。