コラム
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2021/6/3
1781    出てきた記録

今からもう3年前のことです。いつも笑顔で親切にしていただいていた経営者を訪ねました。何事にも挑戦する方で笑顔が絶えず、働く人も笑顔で満ちていました。

ところが突然、病によって帰らぬ人となったのです。あまりにも突然だったこともあり、途中まで書いていた文章が止まったままになっていました。消そうとしたのですが、読み直すと温かい気持ちになってきました。未完成のままですが以下に記載したいと思います。

和歌山市内で介護施設の経営者を訪ね懇談しました。事務所に入って来た僕の姿を見ると「片桐さん、久しぶりです」と笑顔で迎えてくれました。

続けて「お久しぶりですが、活躍している様子は聞いていますから安心して見守っていました。みんなのために本当に忙しくされているようで嬉しく思っています。片桐さんの活動を見ていると、片桐さんはこんなところでいてはいけない人だと最近は特に思っています。生きた活動をしているので、地域のこともやって欲しいと思いますが、もっと大きな仕事をしてもらいたいと思っています。
そのためには私達がもっと応援しなければいけないと思っています。小さな力ですが、できることがあれば何でもお手伝いをしますから言って下さい。例えば事務所の応接室も遠慮しないで使ってくれて結構ですし、レクリエーション室も使ってもらって結構です。私達は人が集まってくれる事業所を目指していますから、片桐さんが使ってくれるなら大歓迎です」と話してくれました。

そして「活動報告を読んでみても、多くの課題に挑戦していることや多くの人の期待に応えていることが分かります。私達は権力者を支えているものではありません。権力者を頼っていることもしませんし、そんな人を慕っている訳はありません。人柄が良くて、しっかりとした活動をしている人を応援しているのです。今日訪ねてくれたことを嬉しく思いますし、私も地域の皆さんに喜んでもらえる新しい取り組みをやろう思っています。経営は私が任命した新しい社長に任せているので、これからは地域のお役に立てることを考えた行動をしようと思っています」と話してくれました。

この素晴らしい経営者は、会社経営は後任社長に任せるので地域活性化を目指した取り組みを始めています。「地域の皆さんに喜んでもらいたい」と話す経営者との懇談の時間は楽しくて幸せに満ちた時間となりました。

「これからもっと片桐さんを応援していく方法を考えています。できることは何でも言って下さいね」と話してくれる言葉には優しさと強い力が宿っていました。この優しさと力強さが伝わってきて気持ちが高揚するほどでした。

言葉には強い力がありますから、この言葉から応援する意思が強く心に伝わってきます。

久し振りにも関わらず、また地元の皆さんと懇談中にも関わらず、温かいおもてなしをいただいたことに心から感謝しています。

当時、心から応援してくれていた気持ちが分かるものです。改めて、これまでご縁をいただいた皆さんの期待に応えたいと思っています。