コラム
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2018/2/08
1700    成人に向けた言葉2

新成人に伝えたい言葉です。人に認められることが大切です。社会は自分の能力だけで認められるものではありません。どれだけ才能があっても、優秀であっても、それだけで社会は評価してくれません。社会で必要なモノは自分で高める努力をしている能力と好かれることです。好かれることはとても大事な才能なのです。

能力だけで評価されようとした場合、他の追随を許さない圧倒的な差が必要です。その分野で圧倒的な能力を持っている場合は、好かれる才能は必要ありませんが、自分と他の人との能力の差が少しぐらい優位だとしても、そんな差は優位な差になりません。

その分野で圧倒的な能力の差とは、どんな人でも認めるぐらいの差と実績です。現役の有名人が分かりやすいので記します。

野球のイチロー選手、体操の内村航平選手、フィギュアスケートの羽生結弦選手、将棋の羽生善治永世七冠、囲碁の井山裕太七冠などの名前が直ぐに挙げられます。

どうでしょうか。誰でも能力を認めるような圧倒的な人ばかりです。新成人、そして私達は他を寄せ付けない圧倒的な能力を持っているものではありません。だから自ら高めている能力と共に人から好かれることが大切になります。

これから社会で活躍しようと思っている新成人の皆さんは、まず社会で活躍できる舞台に立つ必要があります。そのためには社会から、周囲から認められる存在にならなければなりません。そのために必要なものが、人から好かれることなのです。

ところが人から好かれることは簡単なことではありません。能力は自分だけで高めることができます。資格を取りたければ勉強をする。語学を習得したければ勉強する。社会試験に合格したければ勉強をする。つまり本気で勉強をすれば、自分の能力を高めることができるのです。

ところが人に好かれることは自分の頑張りでできるものではありません。それは人から認められなければならないからです。人は自分の思った通りに思ってくれませんし、もちろんどれだけ頼んでも、力で抑えることもできません。

社会から、そして人から評価されることがどれだけ大変なことか分かると思います。

好かれるために必要と思われる要素があります。例えば、笑顔が素敵なこと、思いやりがあること、親切であること、自信を持って言動していること、立ち振る舞いが格好良いこと、人の良いところを見て褒めていること、などが必要だと思います。

それに対して、次の要素から好かれるイメージが湧くでしょうか。成績が優秀であること、自分が偉いと思っていること、笑顔がなく難しい顔をしいること、自分の能力が高いことを言葉で発していること、人の批判をよくする人など。

これらの人は能力が高いとしても、好かれる人だという印象はないと思います。

人から好かれるには、笑顔、思いやり、親切、自信に満ちた言動などの性格を持っていることが必要だと思います。

新成人の皆さんにはこれからの社会を背負い、日本を、世界を、そして自らの故郷をリードしてくれることを期待しています。そのためには能力を高めると共に、人から好かれるような人になって欲しいと願っています。