コラム
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2015/1/26
1575    価値を産み出す

「土地は不動産というけれど不動産では利益を生まないので、私は不動産は動産だと思っています」。こんな話を聞かせてもらいました。それは価値のある土地であっても動かさなければ利益を生み出してくれません。土地は動かすことで利益を生んでくれるものだということです。このことは経営者でも政治家でも同じだと示唆してくれるものだと捉えています。

人は行動することで不動産のような存在から脱却できます。行動することで人と出会い、情報と出会い、そして価値あるものと出会います。動かないでじっとしているだけでは不動産のようなもので、大事なものは向こうからやって来てくれません。人も活発に行動することで人脈も情報も利益も得ることができるのです。どんな偉い人であってもじっと待っているだけでは得るものはありません。

この世にあるものは動かすことで価値が生じます。一等場所の土地を所有していても、何の活用もしなければ固定資産税を支払うだけでマイナスの効果を生じさせます。宝物を所有していたとしても、倉庫に保管しているだけでは誰にも見てもらえませんし利益も生んでくれません。商品は売れるから利益を得られるのであって、買ってもらえない商品は在庫としてマイナスの作用を及ぼします。人はじっとしていると社会から取り残されていまいます。自分から行動を起こすことで置かれた環境を変えることができます。

人にとって活発に行動することが価値を生み出すものであり、不活発では不動産のようにいるだけの人になってしまいます。

経営者も政治家もお金も動かすことで価値が発生します。働く人も人が動くから働くと言うのであって、動かない労働者というものは存在しません。働くことで人お客さんに価値を与えられるから対価を得ることができるのです。サービスで感動してもらうこと、価値ある商品を買ってもらうことで喜んでもらえること、望んでいる結果を出すことで満足を与えられること。そんな働きが人の幸せへとつながり、その結果、命の次の大切なお金という対価を支払ってもらえるのです。

経営者が動かなければ会社を傾かせてしまいます。政治家が動かなければその地域は沈んでしまいます。労働者が動かなければ商品やサービスを社会に届けることができなくなります。歌手が動かなければ社会から音楽を楽しむという精神的ゆとりと喜びが消えてしまうことになります。戻りますが不動産が動かなければ利益を生み出さなくなってしまいます。

動かなければ価値を生み出すことはできないと考えるべきです。

不動産が価値のあるものだと思っていますがそうではなくて、動かすことで価値が生じるものなのです。経営者が尊敬できるのではなくて、利益を上げるために動いているから尊敬できるのです。政治家が動いているから地域社会は良くなっていくのです。では動かない人はというと、人は生まれながらにして権利を有していますし、尊い存在であるのは間違いありません。

しかし生きているのであればただ存在しているという価値で満足するのではなくて、行動することで社会に利益を生み出せる存在であるという価値を生み出したいと思います。自分が動くことで社会に価値を創造できることはやりがいであり幸せです。不動産ではなく動くこと価値を産み出す存在でありたいものです。