コラム
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2013/11/5
1355    マー君に感動

東北楽天ゴールデンイーグルス初優勝に感動しました。11月3日の日本シリーズ最終戦をテレビで観ることができました。7回途中からだったのですが、帰宅して今年初めて日本シリーズを見ました。

新人の則本投手の若さと気迫溢れる投球からは勇気をもらいました。そして星野監督はドラマを用意してくれていました。9回表にマー君が登板したからです。

第6戦で9回まで160球を投げ抜いた投手が、翌日登板することは現代プロ野球の世界では考えられないことだそうですが、それを実行したのです。星野監督も凄いと思いますし、登板を志願したマー君も凄いと思います。マー君の投球は画面に心を引き付け、最高級の感動を与えてくれました。

来シーズンは恐らくメジャーリーグで投げていると思いますから、自分のことを考えると登板しないでメジャーに備えるはずです。これからもっと素晴らしい将来がある投手ですから、無理をする必要はないからです。ところが最終戦の最終回に登板したということは、自分のことよりもチームの日本一を、そして地元のファンのことを、そして被災地の皆さんのことを思って登板を志願したのだと思います。そして地元で7年間、応援し続けてくれたファンのために最後の勇姿を見てもらいたい気持ちもあったように思います。それ以外に理由は考えられません。

マー君が東北楽天に入団した時は、決して強いチームではありませんでした。甲子園のスターが入団する球団に相応しくないようにも思いました。しかし入団一年目から弱いチームを支え、7年後に日本一に引っ張りあげたのですから見上げたものです。強いチームに入って勝つことより、弱いチームを支え勝利に導くことの凄まじさを見たように思います。

9回のマウンドでは、来シーズンのことやメジャー移籍のことは考えていなかったと思います。全てはファンのため、地元を始め応援してくれている人のために投げたと思うのです。

自分ことで投げたいとしても初の日本一には感動したと思います。しかし人のために投げていることが伝わってきたので、感動を通り越した震えにも近い感情が沸き起こったのです。これは東北楽天ファンでなくても感じたはずですし、何としても東北楽天とマー君が日本一になって欲しいと感じた瞬間でした。

簡単に三者からアウトを取るのではなくて、二人の打者にヒットを打たれながらも押さえ切った全力投球に震えたのです。疲れや不安もあったと思いますが、何よりも応援してくれているファンのための全力投球の姿に、頑張ろうという気持ちと置かれた立場で全力を尽くすことの大切さを教えてもらいました。ベストを尽くすことが人に感動を与えるのです。

平成25年は、マー君を日本のプロ野球で観られる最後のシーズンになりそうです。最後のシーズンに日本一になり、そして世界へと羽ばたくことになります。世界に出て行ってもずっと応援しようと思います。東北に夢と希望を与えてくれた投手が、次は世界一を目指す姿で日本に勇気と感動を与えてくれるからです。

ライブ会場にいないテレビからでは決して感動が伝わらないと思っていましたが、画面から内心からでる気力と迫力が伝わってきました。強い気持ちはテレビからでも伝わるものであることを知りました。夢と感動が日本の明日を創っている。そんな気持ちになりました。