和歌山市の話
「和歌山市にはあまり活気がないですし、話を聞いている限りこの先に期待できる施策もないですね。それに人が減少しているけれど歯止めがかかっていないように感じます。
それにまちがJR和歌山駅を挟んで東西に分離されているので、東と西の行き来が不便ですし、交流人口も遮断されているように思います。県庁所在地であれば鉄道は高架にしておくべきでしたが、今となってはどうにもならないですね。だからせめてJR和歌山駅の建て替えを早期にしたら良いと思いますが、構想段階から止まっているようなので、駅舎の建て替えの計画は進んでいないように思います。早く進めるべきだと思いますが、止まっている理由は何なのでしょうか」と意見がありました。
昨年から思っていることですが、和歌山県の話を交わすとき、極めて良い話題が少ないということです。新春は「今年はこんな動きがありますね」など挨拶の中で出てくるものですが、全く出てこないのです。時々出てくることは「串本町でのロケット発射は楽しみですね。次回に期待しています」と「日高港沖の洋上風力発電はどうなっているのでしょうか」くらいです。つまり具体化している施策は少ないので、これ以外は期待を込めた話にならないのです。
そこで挨拶代わりに交わされているのが「和歌山IRを実現してください」「和歌山IRはどうなっているのでしょうか。進んでいますか」などの言葉です。現在、和歌山県を変える可能性がある施策は「和歌山IR」だけだと思います。
「観光資源は投資しなければ収益は生まない。投資しなければ維持、管理、将来にわたって護ることはできない」のです。観光客に来てもらって、見学するための費用を支払ってもらうことで観光資源を維持できるのです。拝観料、入園料などは観光資源を維持するために利用者が負担しているということです。ですから観光資源を維持するためには、たくさんの観光客に来てもらう必要があります。リピーターになってもらうためには「また来たい」と思ってもらうことが必要ですから、存在しているだけで「また訪れたい」と思わせるような観光資源か、定期的に更新される観光資源であることが求められます。存在しているだけで「また訪れたい」と思うのはリゾートであり、更新される観光資源は美術館や博物館などです。
今ある観光資源をリゾート資源にするためには投資が必要となります。観光資源の隣接地にホテルや飲食店などをつくること、または新しくリゾート施設をつくり集客することです。観光産業は滞在してもらうことが収益につながりますから、リゾートを感じられるホテルが必要となります。和歌山県では紀南地域にはリゾートホテルがありますが、残念なことに和歌山市にはありません。県庁所在地であり観光地でもある和歌山市ですが、リゾートホテルがないので、旅行会社の和歌山県の観光商品では和歌山市を訪れてくれるとしても通過されています。和歌山市にも滞在できるリゾートホテルが欲しいところです。
打ち合わせで観光の話をしている中で「私の市で観光資源と言えば〇〇寺だけだから、観光客に滞在してもらえないのです」と意見がありましたが、和歌山市には複数の観光資源がありますから、いま以上に滞在可能な観光地に仕上げられる可能性があります。
若い人からは「和歌山市には何もない」と指摘されることがあります。これは「県外の人に自慢できるものがない」「エンターテイメントがない」「働きたい場所、仕事がない」という意味だと思います。
既存の観光地に新しくリゾート施設をつくることで滞在可能な和歌山市になりますから、観光地としても、経済と雇用創出のためにも、そして若い人たちが「和歌山市においでよ。エンターテイメントもプロスポーツやコンサートも楽しめるし、国際レベルの会議にも参加できる機会があるから。食事や買い物もたっぷり楽しめる場所があるから」と和歌山県を自慢してもらうためにも、将来の和歌山市を築くための大事な年になります。


