活動報告・レポート
2026年4月19日(日)

住宅会社経営者との話

住宅会社経営者との話

和歌山市内の住宅会社を訪れて社長と懇談しました。丁度、外出先から帰ってきたところでしたが、笑顔で「片桐さん」と迎えてくれました。以下は主な懇談の内容です。

「住宅建築に係る資材費の値上げで経営は厳しい環境です。部材メーカーからは6月から値上がりの通告が来ていますが、それ以前に現在、トイレやお風呂の商品が納品されていません。中東情勢の長期化を受けて商品供給ができなくなっています。そのため建築期間が長期化していることからお客さんに迷惑をかける状況も出てきそうです。

またお客さんが住宅の売買契約を締結した時点と、現在とでは資材費などの値上がりで契約した金額で住宅を建てることが難しくなっています。可能な限り値上げ分を会社負担で賄いたいのですが、吸収できない値上げ幅になっています。私の会社ではお客さんに申し訳ないのですが、昨年の契約書から『建築中に資材費の高騰があれば再度見積もりさせていただく』ことを条項に織り込んで説明しています。

数十万円の値上げであれば会社負担しますが、それを超える値上げ分はお客さん負担でお願いしますとしています。既に会社負担可能な金額を超えているので、お客さんにも負担してもらっている状況です。現在、ストックしている資材で建築を行っていますが、新規に資材が納品されないので、今後のお客さんの建築価格はさらに高くなると思います。住宅販売が冷え込んでしまわないか不安があります。

しかも建築価格が上昇しているところに、県外から大手住宅メーカーが和歌山市に参入しているので、以前よりも競合が激しくなっているので、受注が減少していくと予測しています。和歌山市の市場がこれ以上縮小すると、地元企業にとっては更に経営が厳しくなります。

行政の経営支援はないことは承知していますが、この現場の状況を理解して欲しいと思います。市場が縮小していくことを何も感じないようでは、県外の仕事を取りに行くようになるので、そうなると和歌山県内の仕事の順位は下がってしまいます。これでは和歌山市に本社を置いて地元貢献しようと思っているけれど、経営者の代が変わるとそう思わなくなってしまいます。

今の状況を乗り切ることに行政が理解と支援をしてくれないと大変なことになると思います」と話してくれました。

宿泊業経営者との話

和歌山市内の宿泊事業者を訪問して懇談しました。

「宿泊業としては、昨年の大阪・関西万博の効果は全く出ていないと思っています。それは旅行会社の観光動態の統計から明らかだからです。行政の統計では観光者数は増えているようですが、宿泊業での経済効果はほとんどなかったことから旅行会社の統計が正しいと思っています。

調査結果では、多くの大阪府民の方々は大阪・関西万博に行っています。その増えた分だけ県外に旅行に行った人が減少しています。数字にすると約20パーセントも減少しているのです。つまり例年であれば大阪から和歌山県へ観光に行っていた人が約20パーセント減少していることです。

一般的には、どの家庭も一年間で旅行に費やす予算は決まっているため、大阪・関西万博に行くことを選択した家庭は、和歌山県を始めとする旅行は『今年は見合わせる』と決めていたと思います。ですから、むしろ観光消費は減っていると思います。

大きなイベントでしたが、結果として大阪・関西万博を機とした行政の観光誘客の取り組みは後手に回ってしまったと思っています。

そこで今年大事なことがあります。令和8年度、ユネスコにおける無形文化遺産に日本の『書道』が選ばれる予定です。和歌山県も書道が盛んですから、今から書道を売り物にした和歌山県観光誘客に取り組むべきです。墨を作る名人が北山村にいますし、たくさんの書道家もいます。何しろ和歌山県は万葉集で詠まれた和歌の舞台ですから『書道』を観光企画にすべきです。

例えば和歌や書道を愛好している人に向けて、和歌山市内の観光地である和歌の浦や加太、和歌山城を訪れると『皆さんが景勝地で詠んだ和歌をホテルや旅館などではその和歌を書道で書いてもらうコーナーを用意しています』と発信し、誘客を図る観光施策が考えられます。この機会に観光業者にも宿泊者にも、和歌山県で書道と文化を体験してもらう。このような企画を行政と宿泊事業者、そして書道家たちとコラボレーションすることが観光施策だと思います。民間事業者にはたくさんのアイデアがありますから、行政も意見を聴いて欲しいと思います」という意見です。